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2022/04/21更新

専門人材になれる建設業経理士とは?難易度や取得のメリット

仕事

 
建設業経理士は、その名のとおり建設業に特化した経理業務を行う専門家です。

そのため、なんとなく難しいイメージを持つ人もいるのではないでしょうか?

  • 建設業経理士の難易度は?
  • 資格を取得するメリットは?

 
この記事では、このような疑問について詳しく解説していきます。

ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください!
 

建設業経理士とは

建設業経理士資格

 
建設業経理士は「建設業特有の会計処理を行う専門家」と認められた者に与えられる資格です。

建設業特有の会計処理とは、建設業に特化した簿記と言えるでしょう。

たとえば、製造業が商品を販売して稼いだ金額を「売上高」と言いますが、建設業では工事を受注して完成した建物の金額を「完成工事高」と言います。

このように建設業の経理には他の業種と異なり、建設業ならではの勘定科目(費用の項目)があります。

また「工事進行基準」など建設業だけでしか使用されない特殊な会計処理も存在するので、経理の担当者はより高い専門性が求められます。

就職や転職などで有利とされる日商簿記はさまざまな業種で評価されますが、建設業経理士は建設業のみで評価される資格です。

そのため、建設業への就職や転職を検討している人にとっては、大きな利点となるでしょう。
 

建設業経理士と日商簿記の違い

 
建設業経理士は日商簿記と基本的な処理の仕方は同じですが、建設業の特殊性が加味されています。

ここでは、建設業経理士と日商簿記の違いについてみていきましょう。

日商簿記の勘定科目にある「仕掛金」は、建設業経理士では「未成工事支出金」という科目になります。

モノの種類にもよりますが、工業製品の多くは数日で完成するのに対し、建物が完成するまでの期間は数年を要します。

そのため、建設業において建物が完成するまでの期間の長さの影響から「未成工事支出金」といった建築業独特の勘定科目が存在するのです。

建設業経理士は、日商簿記のルールを基本のベースとしながら、建設業独自の勘定科目や会計処理を加味したものになっています。
 

建設業経理士の難易度 

ここでは建設業経理士試験の難易度について、建設業経理士検定と日商簿記検定それぞれの1・2級の過去の試験の合格率をみてみましょう。
 

建設業経理士試験の種類

建設業経理士は、1級~4級まで難易度ごとに分かれています。


 

建設業経理士の合格率

  
建設業経理士の1級は、財務諸表、財務分析、原価計算の3科目全てに合格する必要があります。

*引用元:一般財団法人建設業振興基金 建設業経理検定「過去の実施状況」
 

日商簿記の合格率

*引用元:簿記|商工会議所の検定試験「受験者データ」
 

合格率の比較

 
建設業経理士1級の合格率は、3科目を平均するとおよそ20〜30%前後であるのに対し、日商簿記1級の合格率はおよそ10%前後です。

建設業経理士2級の合格率はおよそ40〜60%前後であるのに対し、日商簿記2級の合格率はおよそ20〜30%前後です。

上記の合格率から単純に比較すると、難易度は下のとおりと言えるのではないでしょうか。

建設業経理士2級日商簿記2級建設業経理士1級日商簿記1級

 
日商簿記2級と建設業経理士1級の合格率は大きく変わりありませんが、建設業経理士1級の方が3科目全てに合格しなければならないので難易度が高くなります。
 

建設業経理士取得のメリット

資格取得者のメリット

 
建設業経理士の資格を取得していれば、建設会社へ就職や転職する際には大きなメリットになるでしょう。

応募先にもよりますが、建設業経理士を取得しているかどうかで、合否が大きく左右される可能性があります。

建設業経理士は、建設会社の経理部門の社員や現場事務所の事務社員が、会計処理の実務能力向上のために取得する資格です。

就職や転職の際にアピール材料のひとつとして建設業経理士を取得していれば、貴重な専門人材として評価されるでしょう。
 

在籍する建設会社のメリット

 
国や自治体が建設会社に対して公共工事を発注する際に「経営事項審査」というものがあります。

「経営事項審査」とは、請け負った建設会社の信用度を点数化して事前に審査するものです。

請け負った建設会社の社員の中で、建設業経理士1級・2級の取得者数が「経営事項審査」の評価対象の一つになっています。(3級・4級は対象外)

建設業経理士取得者のポイント

  • 建設業経理士1級:1ポイント
  • 建設業経理士2級:0.4ポイント

 
なお2021年4月以前は、建設業経理士に一度合格していれば加点対象になっていました。

しかし2021年4月に改正があり、取得後の登録経理講習の受講が加点対象の条件として、新たに追加されました。
 

建設業経理士取得に向けて


 
建設業経理士の取得を考えている人は、簿記の知識があるかないかによって進め方のアプローチが変わってきます。

簿記の知識がある人は、建設業経理士2級もしくは1級にチャレンジしてみましょう。

簿記の知識がない人は、はじめに簿記の基本をマスターするために日商簿記3級から受けてみるのがいいかもしれません。

効率よく勉強すれば決して難しい資格ではありませんので、興味がある人はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
 
 

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BUILD編集部

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