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2019/07/24更新

地鎮祭って何のためにするの?目的や施工業者が準備するものを解説

仕事

土木工事や建物を建てる際に、工事の無事や安全・繁栄などを祈願するために行う儀式を「地鎮祭」と呼びます。
工事の着工にあたり、神職をお招きして神様にお供え物をし、お祓いをして工事の無事を祈ることは、職人のみなさんならば知っていることかと思います。

今回は、起源や詳しい内容・神主や施主、施工業者で準備すべきものが違うなど、少しだけ掘り下げた内容のご紹介です。
 

地鎮祭とは

地鎮祭とは、これから建物を建てようとしている土地に宿る神様に対して、土地を使用する許可を得る意味合いを持ちます。
「じちんさい」と呼ばれることが一般的ですが、「とこしずめのまつり」と呼ばれることもあります。
伊勢神宮では鎮地祭(ちんちさい)という呼び方もするそうです。

その土地を治めている神様に土地を利用する許可を得ることによって、祟りを防いで工事の安全を祈るという意味もあります。
そういったことから、着工する前の地鎮祭は、大安や友引の日を選んで行われることが多いです。

一般的には、その土地を管理している神社の神主を呼んで祝詞をあげてもらいます。
地鎮祭は、土地神からの許可を得るという神事という意味合いの他に、施主・施工業者・職人などが揃う場でもあります。

施主としては、これから自分たちの家を任せる相手の顔を、職人たちからすれば誰のために家を作るのかなど、お互いの顔を知っておくことで信頼関係が生まれます。
その後の関係をどう築いていくのかを知る上でも、地鎮祭は重要な儀式と言えます。
 

準備するもの

地鎮祭を行うにあたって、施主・神主・施工業者でそれぞれ準備するものが異なります。
近年ではハウスメーカーや工務店がそれらを全て請け負って準備を行う場合もあるそうです。

施工業者が主に準備するのは以下の通りです。

青竹・笹竹

青竹・笹竹を4本用意します。これは注連縄を張り巡らす時に、四方の支柱として用います。 
竹を自分で用意する場合は、3m弱くらいの長さに切りますが、地面にさしやすいよう断面を斜めに切ると良いでしょう。
上の先端の方の葉はつけたままにしておきます。
工事、施工をする土地の中央に約180cm〜270cm四方に支柱をたてます。

注連縄

注連縄を張ることで、周囲と区切り、注連縄内は神聖な場所となります。

祭壇は南向きまたは東向きに配置し、注連縄は、四方に張り巡らします。
半紙または奉書紙で作った紙垂をつけます。
注連縄の張り方は、祭壇が南向きの場合は北東の角から時計周りに、祭壇が東向の場合には北西の角から時計周りに張ります。

盛り砂・盛土

盛り砂は、齋砂とも言います。
バケツ3杯〜適宜を、祭壇の右手前に円錐形に山盛りにします。

鋤や鍬

初めて鋤や鍬を入れる穿初・刈初という儀式に使います。
元々は白木で作った物を使用していましたが、現在は新品を用いることが多いようです。

紅白幕やテント

工事の規模や施主の希望により、紅白幕・テント・椅子などを設営して行う場合もあります。

参考:冠婚葬祭マナー
 

近年における地鎮祭

地鎮祭を行うところは近年でも多くありますが、棟上げが完了した際に行われる「上棟式」を行うところは少なくなっています。
というのも、ハウスメーカーや工務店の広報担当者などが施主と話し合う際に、あまり上棟式を行うことを勧めないことが理由のひとつです。
スケジュール管理を行うメーカー側すれば、施工業者・神主・施主の三者の予定を大安吉日あるいは友引の日に合わせるというのは、現実問題として難しいとのことです。
費用の面でも施主に負担がかかると、近年では略式になっていると言えます。

施主にとっては一生に一度あるかないかの地鎮祭。
職人として施主との信頼関係を築いていくためにも、ぴしっとした作業着姿を施主に見せ、神事のことを正しく理解して臨めるといいですね。
 

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BUILD編集部

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