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2019/07/26更新

年金保険料、払っていますか?生活が苦しくても、少しでも払うべき理由とは

仕事

皆さん、年金保険料払っていますか?
ある企業に所属し、厚生年金保険料が給料から引かれているなら、問題はありません。
しかし、フリーの職人や一人親方の中には、国民年金保険料を払っていない人が少なくありません。

しかし、年金保険料は絶対に払うべきです。
年金とはどういう制度か、なぜ支払わなくてはいけないのか、解説しましょう。
 

年金ってどういう制度?

まずは、年金について簡単に説明しましょう。
 

年金の目的は?

年金とは、「現役世代が高齢者の生活を支援するための制度」というのが本来の目的です。
私たちが支払う年金保険料は、支払者の「老後のための貯金」ではなく、現在の高齢者の年金として使われています。
 

年金には2種類ある

年金には「厚生年金」と「国民年金」があり、5人以上の従業員がいる会社の場合、厚生年金制度に加入しないといけない規則になっています。

一方、5人未満の事業所に勤めている、あるいはフリーの職人(一人親方)は、国民年金に加入しなくてはいけません。
 

自分の老後のためじゃないなら払いたくない?

老後のための貯金ではないなら払いたくない、という意見をよく聞きます。
では、もし多くの人が保険料を払わなくなったら?

現在、65歳以上で収入が年金のみという人は51.1%(2018年国民生活基礎調査)と、半数以上です。
皆さんが保険料支払いをしなければ、その人たちの年金額がどんどん減ってしまいます。

すると、多くの高齢者が子供などに頼るか、生活保護ということになります。
子供である皆さんの年代の人々は、親や祖父母世代の金銭的援助をしなくてはいけなくなり、さらに生活保護の財源確保のために税金が上がります。
その上、自分の老後のための貯金も別途しなくてはいけません。

つまり、保険料不払いをすると、それで浮いた分以上の負担がのしかかってくるのです。
 

年金制度は破綻する?それはまずありません

現在の高齢者が受給しているのと同じ率で貰えることは、ないかもしれません。
受給開始が遅くなる可能性もあるでしょう。

しかし、年金制度によって支払者と受給者お互いの生活が成り立っている部分が大きいため、この制度が破綻するということは日本自体が破綻することにつながります。

そのため、年金制度そのものが破綻することはまずありません。
 

少なくてもないよりはマシ!と考えよう

480か月(40年)払っても貰える額は1ヶ月6.5万です(2019年度の場合)。
平均は410か月(約34年)の支払いで5.5万円となっていますから、充分とはいえません。

これを65~80歳まで貰えるとすると、単純計算では以下のようになります。

  • 満額の場合…6.5万×12か月×15年=1,170万円
  • 平均の場合…5.5万×12か月×15年= 990万円

では、実際に支払う額は?
保険料はその年によって違いますが、計算上現在の16,410円とすると…

  • 満額の場合…16,410×12か月×40年 = 約787.7万円
  • 平均の場合…16,410×12か月×34年 = 約669.5万円

いかがでしょうか。
貰う額は、支払った額の約1.5倍になるのです。

もちろん、今後保険料は上がり、受給額は減っていく可能性はありますが、それでも支払った額より少なくなることはまずないでしょう。

それに、保険料を払う代わりに貯金したとして、1,000万円貯める自信はありますか?
 

年金保険にはそれ以外にもメリットがある!

国民年金のメリットは、それだけではありません。
障害年金と遺族年金も貰えるのです。

<障害基礎年金>
障害基礎年金とは、国民年金に加入している間に病気やケガで障害を負った場合、その程度に応じて貰える年金のことで、年齢に関係ありません。
職人の場合、足場から落ちて半身不随になったり、腎疾患や肝疾患に陥ったりする人は少なくありませんから、少ないとはいえこの年金は生活の保障になります。

障害基礎年金額は毎年度ごとに変わり、2019年度の場合このような計算になっています。

1級障害…975,125円(月額81,260円)
2級障害…780,100円(月額65,008円)

子供がいれば、さらに加算されます。

<遺族基礎年金>
考えたくないことですが、万が一の事故で死亡することもあり得ます。
遺族年金とは、そんな場合に配偶者や子が受け取れる年金のことで、国民年金の被保険者が受給できるのは「遺族基礎年金」です。

これには受給条件があります。

  • 18歳までの子供がいる(18歳になった年度の3月31日まで)
  • 国民年金の加入期間の2/3以上、保険料を納付又は免除されている
  • 亡くなった月の前々月までの1年間、保険料未納がないこと

他にも細かい規定はあるものの、例えば妻と子一人の場合、1年で1,004,600円受け取れるのです。

払えない場合は、免除制度や納付猶予制度を利用しよう
もちろん、どうしても支払えないという時もあるでしょう。
その場合は、免除制度や納付猶予制度があります。

<免除制度>
手続きを取ることによって支払いが免除され、しかも一定の割合で保険料を払ったと計算してくれる制度のこと。
免除率には4種類あり、それぞれ払ったと計算してくれる率が決まっています。

簡単に言うと、住んでいるところの市区役所・町村役場の国民年金担当窓口や年金事務所で手続きさえ取れば、その期間中年金保険料を1円も払わなくても、16,410円の半額8,205円(2019年度の場合)を払ったことにしてくれるのです。
また、障害年金受給者は保険料が免除になります。

年金制度を悪く言う人が多いですが、こう考えるとかなり太っ腹な制度ですよね。

なお、10年以内であれば、免除された分を支払うこともできます。

参考:「知っていますか?国民年金保険料の免除制度」 

<納付猶予制度>
20歳から50歳未満で保険料の納付が困難な場合に、申請すると最長10年間支払いを待ってくれる制度です。
現在のところ、2025年までの時限措置ということになっています。

この制度の場合、猶予された期間は年金受給資格期間に含まれますが、免除制度と違って1円も払っていないと計算されます。

参考:「日本年金機構:国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度について」
 

さいごに

年金制度はわかりにくく、しかも毎年細かい部分が変わりますから、面倒だという気持ちはよくわかります。
しかし、自分や家族の未来や老後を考えたら、入って損のある制度ではありません。

しかも、今後日本経済が停滞したら、年金保険料未納者に不利な制度が生まれてくる可能性もあります。
中には、最後には生活保護があると考える人もいるかもしれません。
しかし、今でも年金より生活保護のほうが優遇されているという不満を感じている人は少なくありません。
今後、生活保護の条件が厳しくなったり、保護費が引き下げられたりする可能性は少なくないのです。

半額でも1/4でも良いですから、頑張って保険料を支払うことをおすすめします。

※年金保険料免除・納付猶予の詳しい申請方法について知りたい方は
<日本年金機構:国民年金保険料 免除・納付猶予の申請について> 

 

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BUILD編集部

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