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2022/12/22更新

【工事用】耐用年数を過ぎたヘルメットを使うとどうなる?

仕事

 
建築現場・工事現場の安全の基本とも言えるヘルメット。その耐用年数は素材により異なります。

また、あご紐などの内装品は1年ごとの交換が推奨されています。

ヘルメットに関する決まりを今一度確認し、安全管理を行いましょう。
 

工事用ヘルメットの着用に関する規則

建設現場での作業でヘルメットの着用は義務です。

着用義務が適用される作業については、労働安全衛生法に基づく「労働安全衛生規則」や「クレーン等安全規則」などで定められています。

例えば、物体の落下や飛来による危険がある作業や、墜落の危険がある作業などを行う場合に、ヘルメットの着用が義務化されます。

また、労働者に着用義務があるだけでなく、事業者にも着用指示の義務があります。

ヘルメットを着用せずに作業をすると、自身の命が危険に晒されるだけでなく、事業者にも管理責任が問われることになります
 

工事用ヘルメットの耐用年数

先述の通りヘルメットの着用は法律で義務付けられていますが、その一方で耐用年数は法律で決まっているわけではありません。

一般社団法人日本ヘルメット工業会より、交換の目安として以下のように提示されています。

  • PC(ポリカーボネート)、PE(ポリエチレン)、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)等の熱可塑性樹脂製ヘルメット
    → 使用開始から3年
  • FRP(繊維強化プラスチック)等の熱硬化性樹脂製保護帽
    → 使用開始から5年
  • あごひも、着装体などの内装品
    → 使用開始から1年

 

自分が使っているヘルメットの素材と、使用開始日を確認してください。(製造日ではなく、使用開始日からカウントします。)

また、点検の際にわかりやすいように、新しいヘルメットをおろしたときや内装品を交換したときは、日付をメモしておきましょう。
 

耐用年数を過ぎるとどうなる?

耐用年数を過ぎたヘルメットは、紫外線・熱・経年劣化などにより、安全性が失われています。

本来なら防げたはずの衝撃でも頭部や顔・首まわりの怪我に繋がったり、ヘルメットが割れてしまう可能性があります。

また、装着感も悪くなります。固定がゆるんだり頻繁にずれたりすると作業に集中できず、結果として事故を招く可能性があります。

まだまだ使えそうに見えても、多くの危険が潜んでいます。耐用年数を過ぎたヘルメットは使わないようにしましょう。
 

定期チェック項目

ヘルメットに破損や変形があれば、耐用年数に関わらず交換が必要です。

以下の項目を定期的にチェックする習慣をつけましょう。

帽体

  • 縁に欠損または亀裂のあるもの
  • 衝撃の跡が認められるもの
  • すりきずが多いもの
  • 汚れが著しいもの
  • メーカーが開けた以外の穴が開いているもの
  • ガラス繊維が浮き出しているもの(FRP製)
  • 着装体取付部に亀裂のあるもの
  • 著しい変色が認められるもの
  • 帽体と着装部の取付部に破損、滅失などがあるもの
  • 変形しているもの

 

着装体・あごひも

  • 使用者が改造したもの
  • 環ひもが伸びたり、著しく汚れているもの
  • あごひもの縫い目がほつれているもの
  • ヘッドバンドが破損しているもの
  • 汗・油などによって著しく汚れているもの
  • あごひもが損傷したり、著しく汚れているもの
  • ハンモックが損傷しているもの

 

衝撃吸収ライナー

  • 熱、溶剤などによって変形しているもの
  • 著しく汚れているもの
  • きず、割れが著しいもの

 

また、外観に異常がなくても、一度でも衝撃を受けたものは見えない部分で破損している可能性があるため、交換するようにしましょう。
 

ヘルメット着用は安全の基本

耐用年数が過ぎたヘルメットを使用しても罰せられるわけではありませんが、安全性は失われています。

事故が起きてからでは、どうしようもありません。

防げたはずの事故が起きないよう、自身のヘルメットを今一度確認しましょう。

BUILDでは、ヘルメットのにおいケアの方法も紹介しています。


 

参考元:
*一般社団法人日本ヘルメット工業会 FAQ
*ミドリ安全のSCヘルメット 保護帽の着用規定
*ミドリ安全のSCヘルメット 保護帽点検20のチェックポイント

 
 

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