2024/04/23更新
技術と知識が光る!測量士の仕事と資格を取るべき3つの理由
仕事
2022年7月2日公開 2023年10月23日更新
測量は、土地の面積や構造物の大きさなどを測るために欠かせない業務です。
そんな測量業務には、国家資格である「測量士」が欠かせません。
しかし、測量士は本当に必要な資格なのか、知らない人も多いのではないでしょうか?
この記事では
- 測量士の資格はなぜ必要なのか
- 測量業務をしている人は測量士を取ったほうがいいの?
- 測量士と取るのは難しい?
という疑問に答えていきます。
測量業務に携わりたい、測量の仕事に興味がある、などという人はぜひ参考にしてください。
目次
そもそも測量士とは?
建設現場の土地の面積や距離、高低差、位置などを測り、地形図を作成する仕事です。
測量士は、内閣府に認定されている公益社団法人日本測量協会にて、以下のように定められています。
「基本測量(すべての測量の基礎となる測量)」 、「公共測量(国又は地方公共団体の実施する測量)」に従事するために必要な資格
引用元:公益社団法人 日本測量協会 測量士・測量士補の資格のページ
つまり、土地や構造物を測るために、測量士は欠かせない資格となっています。
国家資格である測量士は、専門的な知見を持ち条件を満たした技術者しかなることができません。
測量士の仕事は主に、現地で測量作業を行う「外業」と分析や図面作成を行う「内業」に分かれます。
外業では計測機器を用いて数mm単位の細かい測定を行いデータを収集します。
内業では外業で得たデータをもとに、工事の基礎となる測量図を作成します。
つまり測量士は、技術も知識も必要となり、とても重要な責任のある仕事です。
ちなみに、測量士を補助する測量士補という資格もあり、それぞれの違いについては、以下の通りとなっています。
参考:公益社団法人 日本測量協会 測量士・測量士補の資格のページ
実際の現場では、測量士補だからといって必ずしも補助だけに回るというわけではありません。
しかし、測量士のほうが資格としては難易度も高く、高度な技術を持っている技術者が多いです。
測量の仕事をするなら測量士を取るべき3つの理由
測量に携わる人が測量士の資格を取るべき理由は、以下の通りです。
- 公共工事の案件受注が有利に働く
- 転職や独立がしやすくなる
- ほかの資格と合わせて年収アップが狙える
1. 案件受注が有利に働く
国や公共団体が費用を負担または補助しているような、公的に測量業務を行う場合、測量士または測量士補が1名以上在籍していることが条件になります。
さらに、測量士が多く在籍している企業は必然と評価も高くなり、国や地方公共団体の仕事を受注しやすくなります。
2. 転職や独立がしやすくなる
測量士の資格は1.でも説明した通り、持っているだけで企業が仕事を受けやすくなる資格です。
そのため、資格を持っているだけで転職を有利に進められます。
さらに、測量士として実績を積むことで、測量会社を立ち上げて独立することも可能です。
3. ほかの資格と合わせて年収アップが狙える
測量士は土地を測量するという特性から、ほかの資格と合わせてさまざまな業務を展開することができます。
例えば、測量士の資格のみでは土地の登記まで行えませんが「土地家屋調査士」の資格があれば登記目的の測量まで実施可能になります。
また「行政書士」の資格も持っていれば、農地転用や開発許可などの手続きが可能となります。
これらの資格を合わせて有することで、土地の測量から開発行為許可申請まで1人の資格保持者で実施可能になり、希少な人材として重宝されます。
結果的に、年収アップや独立につながります。
測量士になるためには
測量士になるには最初にも説明した通り、さまざまな条件があります。
自分に合った方法で、測量士を目指しましょう。
大学等を卒業して実務経験を積む
1つ目は文部科学大臣の認定した大学、短期大学、又は高等専門学校を卒業して、実務経験を積む方法です。
大学卒であれば1年以上、短大・高専卒であれば3年以上の実務経験を積み、登録申請書を提出することで資格を取得できます。
認定を受けている大学等は主に土木系の学部となっています。
文部科学大臣の認定を受けている大学等は以下から確認できるので、参考にしてみてください。
▷リクルート スタディサプリ進学:測量士を目指せる学校の一覧
登録を受けた専門の養成施設で学ぶ
国土交通大臣の登録を受けた、測量に関する専門の養成施設にて測量について学ぶことで測量士の資格を取得することができます。
養成施設に通う場合は、測量の技術等について1年以上学び測量士補を取得するか、もしくは測量の技術等について2年以上学んだ後に登録申請書を提出することで資格を取得できます。
国土交通大臣の登録を受けている養成施設は、以下から確認できます。
▷公益社団法人 日本測量協会 関係官庁・関係団体 所在地・リンク先
測量士の国家資格に合格する
学校卒業や実務経験を飛ばして測量士を取得する方法として、測量士試験の合格があります。
この方法は、大学等の卒業や認定施設の経験などが不要で、誰でも試験を受けることができます。
その代わり、合格率は10%前後とかなりハードルが高いので、試験合格にはそれなりに勉強する必要があります。
試験内容は筆記試験となっています。
- 測量に関する法規及びこれに関連する国際条約
- 多角測量
- 汎地球測位システム測量
- 水準測量
- 地形測量
- 写真測量
- 地図編集
- 応用測量
- 地理情報システム
試験は1日通して行われます。
午前:択一式、1問当たり25点で700点満点。
午後:記述式、必須問題(1題)は300点、選択問題(4題)は各200点で700点満点。
午前の点数が400点以上、かつ午前の点数と午後の点数の合計が910点以上で合格となります。
*参考元:国土交通省 国土地理院 測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例
試験については、以下から確認できます。
▷国土交通省 国土地理院:測量士・測量士補国家試験及び登録
測量士補取得後、養成施設で学ぶ
測量士補取得後、国土交通大臣の登録を受けた測量に関する専門の養成施設で、高度の専門の知識及び技能を修得した場合も測量士になることができます。
技能習得後に登録申請書を提出することで資格を取得できます。
測量士は測量業務に必須の資格!
測量士は国家資格であり、国や地方公共団体の入札条件に関わってくる重要な資格です。
資格取得することで企業の仕事が受注しやすくなることから、自身の希少価値を高めることができる資格といえます。
そのため、測量業務に携わるのであれば測量士は必須の資格といえるでしょう。資格を取ろうか迷っている方は測量士の取得をぜひ検討してみてください。
取得までの道のりも様々な方法があるので、自分自身にあった方法を選んでみてくださいね。
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