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2023/10/19更新

独立も夢じゃない!電気主任技術者の仕事や年収徹底解説!

仕事

2022年1月20日公開  2023年10月21日更新

 
電気主任技術者という仕事を知っていますか?

電気主任技術者は、電気設備を扱う工事や保守、現場の監督を行うことができる人です。
仕事の責任は重いですが、非常にやりがいのある仕事です。

今回は、電気主任技術者の仕事内容や働き方、年収などについて徹底解説します。
 

電気主任技術者とは?

 
電気主任技術者は国家資格を保有しており、ビルや工場など事業所の電気設備を保安、監督する仕事ができる人のことです。

電気設備の保守、運用は電気主任技術者の独占業務となっています。

第一種から第三種まで資格が分かれており、取り扱う電気設備の電圧の大きさによって区別されています。

  • 第三種:電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物
  • 第二種:電圧17万ボルト未満の事業用電気工作物
  • 第一種:すべての事業用電気工作物

 

電気主任技術者になるメリット

 
電気主任技術者は、技術者の高齢化や取得難易度の高さから資格保有者の人数が少なく、非常に需要のある国家資格となっています。

そのため、年齢が若いうちは未経験でも就職しやすいです。

年齢が上がるにつれて、電気主任技術者としての経験が求められます。

しっかりとした技術力があれば、転職や再就職が容易にでき、将来にわたって安定して稼ぎ続けることができるでしょう。

また、定年後も働きやすい資格です。

電気設備の点検等は体のへの負担も少なく、高齢者でも働きやすいです。70代でも現役で働いている電気主任技術者がいるようです。
 

仕事内容


 
電気主任技術者の仕事内容は、主に電気設備の定期点検となります。

ほかにも、電気設備の定期的な清掃故障対応非常用発電機の動作確認なども行います。

電気設備の点検では、月ごとの月次点検や、年に一度の年次点検があります。

点検内容としては、電気設備内の電流値や電圧値の確認、配線のねじのゆるみチェックなどを行います。

また、電気制御盤のメーターから電流値や電圧値を読み取って点検用紙に記録します。

場所によってはテスターを用いて値を計測し、数値が異常だった場合、電気図面や機器取り扱い説明書を見てどこに異常があるかを調べます。

電気設備は定期的に清掃をしないと埃が溜まり、故障が起きる可能性が高くなるため、定期的な清掃を行うことで未然にトラブルを防ぐことができます。

電気設備が停電になったときに備え、非常用発電機が設置されている事業所もあります。

いざというときにしっかり動作するか確認するため、非常用発電機が始動するまでの時間や燃料の消費量などデータを取得し、定期的に始動運転確認するのも電気主任技術者の仕事になります。
 

実際の働き方


 
電気主任技術者は、建物の屋上や電気室などの電気設備が集約されている場所で働きます。
ほとんどの仕事は保安点検管理です。

公務員になるか、企業に勤めるか、勤務先を選ぶことが出来ます。

仕事内容としてはほぼ同じで、扱う施設が公務員の場合は公共施設、一般企業の場合は自社工場か取引先の企業という違いになります。

実務経験を積んで独立し、個人事業主という形で働く方法もあります。

1日に数件、月次点検や年次点検を行い、会社に帰って事務処理をして一日の作業が終了します。

会社によっては24時間交代勤務だったり、2から3人のチームになって働いたり、色々な働き方があります。
 

年収


 
仕事内容や地域差、会社規模によって年収にばらつきはありますが、電気主任技術者の年収は350万円から500万円ぐらいが平均となっています。

第二種は500万円から800万円程度、第一種も500万から800万円程度ですが第一種の求人の中には年収1000万円のものもあります。

取得難易度は第一種が一番高く、第二種、第三種と続きます。そのため、第一種を持っている人は少なく、高い年収で求人が出ています。

また、電気主任技術者としての経験年数が長いほど、技術者としてスキルアップするため年収が上がる傾向にあります。

より待遇の良い会社に転職したり、自分自身で独立し、個人事業主として働いたりすることでより高年収になることも可能です。

参考元:株式会社H&Company 工事士.com 「電気主任技術者の年収|現実は厳しい?現場のリアルな本音」
 

電気工事士と電気主任技術者の違い

 
電気主任技術者が事業所の設備を保守監督するのに対し、電気工事士は電気設備の工事を行うことができる資格です。

電気工事士は、配電盤や電力機器など電気設備の工事を行います。

例えば、電気配線や家庭用コンセントの設置などを行うことができ、最大電力500キロワット未満の電気設備や一般用電気工作物の工事までしか行うことができません。

電気工事士が電気設備の工事を行った後に、電気主任技術者が保守や点検、トラブル対応を行います。つまり、電気主任技術者は電気工事士を監督する立場にあると言えます。

そのため、資格取得難易度にも違いがあります。

電気主任技術者の合格率は、三種で8〜16%ほど、二種が15〜30%ほどで一種が8〜20%ほどと非常に低くなっており、数年がかりで資格勉強を行う人が多くいます。

一方、電気工事士の合格率は、二種の筆記試験で60%ほど、技能試験で70%ほど、一種の筆記試験で50〜60%近く、技能試験で60〜70%近くとなっており、電気主任技術者に比べて取得しやすい資格です。

*参照元:一般社団法人電気技術者試験センター 試験実施状況の推移より、ここ数年の合格率となります。

年収も、電気主任技術者の方が電気工事士に比べて高い傾向にあります。

現場の状況を見極める高い専門性が必要となり、電気工事士をマネジメントする立場だからこそ、よりよい待遇で働くことができます。
 

電気主任技術者は電気設備の国家資格!

 
電気に主任技術者は、電気設備を保全監督する仕事です。

そして電気主任技術者は、取得難易度は高いですが、今後も非常に需要の高い国家資格です。

電気主任技術者の資格を持っていれば、長く安定して働くことができるでしょう。

年収アップを目指して、電気主任技術者を目指してみてはいかがでしょうか。
 

▽電気工事士についての記事▽



 
 
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