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2023/06/20更新

夏風邪の治し方はコレだ!長引かせないたった3つの秘訣とは

健康

 
夏だからといって油断できない風邪。
夏風邪でも、高熱、喉の痛みや腹痛、発疹などの症状が出てしまうことがあります。

現場作業は体が資本の仕事でもあるので、体調管理はしっかりしたいものですね。

そこで、夏風邪を長引かせず早く治すために、夏風邪の引き始めにできるセルフケアの方法と、そもそも夏風邪とは何なのか、夏風邪の予防法も併せて紹介します。

※夏風邪の症状が悪化したり長引くようであれば、すぐに医療機関を受診しましょう。
 

夏風邪の原因

 
夏の暑さと湿気を好むウイルスに感染することで起こる風邪が、夏風邪と呼びます。

夏風邪の前兆は、のどの違和感・痛みがあり、そこから寒気、だるさ、発熱などが多いようです。

夏風邪の原因となる、代表的なウイルスと症状を紹介します。
 

夏風邪の代表的なウイルス


 
● アデノウイルス(プール熱)

俗に「プール熱(咽頭結膜熱)」とも呼ばれ、幼児~小学校の子供に多く発症しますが、大人でも症状が出て感染する可能性のあるウイルス疾患です。

夏風邪をひくケースとして、一番の原因であるといわれています。

主な症状としては、38〜40℃の発熱、のどの腫れや痛み(咽頭炎)、頭痛や食欲不振が見られます。

潜伏期間は2~14日、症状は発熱やのどの痛みが数日~1週間、頭痛や食欲不振は3~7日続きます。

またアデノウイルスは、はやり目と言われる流行性角結膜炎を引き起こすウイルスでもあります。

感染力が非常に強く、飛沫感染、接触感染などが主な感染経路になります。
 

● エンテロウイルス
 
エンテロウイルスは腸内ウイルスで、腸で急速に増加するため腹痛・下痢の症状が見られます。

夏にありがちなお腹からくる風邪は、このエンテロウイルスの可能性が高いです。

エンテロウイルスが原因で「手足口病(ヘルパンギーナ)」を発症することがあります。

エンテロウイルスに一度感染すると免疫ができるのですが、手足口病の原因となるエンテロウイルスの種類はたくさんあり、それぞれのウイルスの型が異なります。
そのため、繰り返し再発することは珍しくなく、今のところワクチンはありません。

潜伏期間は3~6日、突然の発熱が1~3日続き、約5日程度で治ります。

非常に強い感染力を持つウイルスで、感染経路は飛沫感染、糞口感染、経口感染などがあります。
 

● ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは、手足口病の原因となるウイルスです。

手足口病の典型的な症状は、手のひら、足の裏、口の中に痛みをともなう米粒大の発疹が現れ、水疱化することもあります。

本来手足口病の患者は5歳未満の小児が80%を占める中、まれに大人も発症することがあり、子供よりも重症化しやすい傾向があります。

大人の場合、発疹の痛みが強く、40℃近い高熱になり、関節や筋肉の痛み、嘔吐や下痢、手足のしびれなどの症状が見られます。

その中でもヘルパンギーナは発熱、のどの強い痛み、口内炎、水泡、食欲不振など身体全体に症状を伴うのが特徴です。

のどの痛みが強いために飲食を受け付けず、脱水症状になる場合がありますので気を付けなければなりません。

エンテロウイルス同様、潜伏期間は3~6日、突然の発熱で1~3日続き、約5日程度で治ります。

感染経路は、飛沫感染、接触感染、経口感染などがあります。
 

夏風邪が長引く原因

 
夏風邪の症状は比較的穏やかなため「大したことはない」と無理をしてしまいがちになり、症状を長引かせてしまうのです。

また、夏バテによる食欲不振での免疫力低下や、冷房の効きすぎで乾燥や体を冷やしてしまい胃腸の働きを低下させてしまうなど、夏ならではの原因も長引かせるきっかけとなります。

夏風邪をこじらせると、肺炎、髄膜炎、脳炎などの感染症や重大な病を引き起こすリスクもあるので、油断は禁物です。
 

夏風邪の引き始めにできること


 
夏風邪の治療法として重要とされているのが、十分な睡眠を取る」「免疫力をあげる」「水分補給を欠かさないの3つです。

当たり前なことと思われるかもしれませんが、この3つこそが夏風邪を早く治すのにとても大切なのです。

栄養バランスの良い食事と、安静にしてしっかり眠ることにより免疫力があがるので、自然治癒力を高め治りが早くなります。

ただし、症状が悪化してきた場合や長引いているようであれば、早めに医療機関を受診しましょう。

夏風邪のウイルスに有効な薬はないものの、症状を緩和させる薬(解熱剤、鎮咳剤など)は処方してもらえますので、だいぶ楽になれるはずです。

また、市販の風邪薬を服用すると、弱っている胃腸に負担がかかり便秘になりやすいので、注意しましょう。
 

十分な睡眠を取る

 
風邪には睡眠こそが最大の薬となります。

しかし、睡眠時間は短いのはもちろん、長く眠りすぎてもいけません。

例えば5万6953人の女性を対象に、睡眠時間と風邪をこじらせ肺炎になるリスクの関係を調べた調査がある。睡眠時間が8時間の人に比べて、5時間以下の人は1.39倍、9時間以上の人は1.38倍、肺炎になるリスクが高いことが分かった(Sleep. 2012 Jan 1;35(1):97-101)。短いのはもちろん、長く眠りすぎてもいけないわけだ。


*引用元:日本経済新聞 NIKKEI STYLE 風邪をひくのは睡眠中 免疫低下に加湿&安眠で対抗

 
ということなので、睡眠時間は8時間を目安に、温かく安静にして眠りましょう。

また風邪の引き始めは、温かくして十分な睡眠時間を取ることが重要ですが、ナイトウエアは厚着せず、パジャマや寝具を汗で蒸れない吸湿性に優れたものを使うようにしてください。

しっかりと睡眠をとって、自分自身の免疫力を高めましょう。
 

免疫力をあげる

 
睡眠だけでなく、免疫力をあげるために重要なことは栄養バランスの良い食事です。

バランスの良い食事を取らないと、ただでさえ夏の暑さで消費されるビタミンが不足してしまい、さらに疲れやすくなり免疫力が低下してしまいます。

また冷房が効きすぎの部屋にいたり、冷たいものばかり食べてしまうと、胃腸の働きが低下してしまい、これもまた免疫力を低下させます。

ビタミン豊富な野菜を、スープなどの温かい料理で取り、積極的に栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
 

水分補給を欠かさない

 
発熱すると体温を下げようと汗をかくので、脱水症状になりやすいです。

また、のどが腫れて飲み込むときに痛みを感じ、飲食があまり満足にできなくなる場合もあります。

コンビニで買えるものであれば、食欲に合わせておかずの多いお弁当や、おかゆ、味噌汁・スープなどのお腹にやさしく栄養のあるものを選ぶようにしましょう

もし、のどが腫れて痛い場合は、ゼリーやプリンがおすすめです。

一方、刺激の強い食材(辛い・酸っぱい・熱い)ものや、固くて乾燥した食材は避けましょう。

また、あまり冷たいものを取りすぎると胃腸の働きを低下させてしまうので、できるだけ常温あるいは温かい飲み物・料理を選ぶようにしましょう。
 

夏風邪の予防方法

栄養バランスの良い食事を

 
免疫力をあげるためにも、毎日の食事は体をつくる上で最も大切です。

特に、免疫力を高める手助けをしてくれる栄養素は以下の通りです。

  • β-グルカン
    腸内環境を整えながら免疫力をアップさせる効果があります。
     →しいたけ、まいたけなどのきのこ類
  • β-カロテン
    強力な抗酸化作用を持っており、活性酸素を除去する働きがあります。
     →にんじん、かぼちゃ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜
  • サポニン
    抗酸化作用や亢進作用、血行促進などの効能があり、身体を温めて冷えを解消する効果もあります。
     →大豆や高麗人参など
  • 亜鉛
    免疫細胞の働きを活性化させる作用があります。
     →牡蠣、パルメザンチーズ、煮干しなど
  • フコダイン
    抗アレルギー効果があり、免疫細胞を活性化する作用があります。
     →昆布やメカブなど、ネバネバした海藻など
  • 乳酸菌
    腸内環境を整えながら免疫力をアップさせる効果があります。
     →ヨーグルト、納豆、味噌など発酵食品
  • *参考元:山田養蜂場 免疫力UPで夏を快適に

 
味噌汁やスープなど温かい料理を食べることで、体を温めながら免疫力をアップさせましょう。
 

お腹を冷やさない

 
お腹を冷やしてしまうと、胃腸の働きが低下し免疫力低下につながります。

冷房を26~28℃に設定したり、寝る前はタイマーをかけておきましょう

また、腹巻やひざ掛けなどを活用して、お腹を冷やさないようにするのもおすすめです。
 

適度な運動やお風呂で、汗をかく

 
運動やお風呂で身体を温めることにより、免疫力アップに期待ができます。また熱中症予防として、体温調節のために汗をかくことは大切です。

運動をするならウォーキングストレッチがおすすめで、炎天下を避けてこまめな水分補給を心がけましょう。

そしてお風呂は、シャワーだけでなく、40℃前後のぬるまお湯で20分程度入ると身体が十分に温まります。

もし風邪で熱がある場合でも、微熱(37.5℃以下)であれば入浴は可能です。

ただし、お風呂の湯加減は同じく40℃のぬるま湯で、こちらは5分程度サッと入るようにして、湯冷めしないように気をつけます。

最後に、お風呂上りには必ずコップ1杯の水を飲み、しっかり水分補給をしましょう。
 

冷たいジュースや炭酸飲料、ビールの飲みすぎに注意

 
仕事終わりの一杯や、汗をかきたくないがために水分を控えると、体が脱水傾向になってしまいます。

しかしアルコールは利尿作用があるため、水分補給になりません

夏場は特に熱中症の危険性もありますので、こまめな水分補給をしましょう。

日中の現場ではスポーツドリンクや経口補水液、ミネラルの含んだ麦茶がおすすめです。
 

▽熱中症の怖さと対策についてはこちら▽


 

▽経口補水液、スポーツドリンクについてはこちら▽


 

夏風邪に負けない!

 
夏風邪を引いたら、睡眠、免疫力アップ、水分補給でしっかり体を休ませてあげることが大切です。

少しでも、喉がイガイガするなどの違和感を感じたら、常備している市販の風邪薬を飲んで症状を和らげ、体への負担を軽減させるのも一つの手です。

しかし、夏風邪はこじらせると感染症や重大な病を引き起こすリスクもあるので、高熱が出たり、微熱が続く、症状がひどいなどがあれば、悪化する前に医療機関を受診しましょう。

日頃の生活を見直して、夏風邪に負けない体を目指したいですね!
 
 

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この記事を書いた人

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