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2022/10/19更新

社会人が知っているカタカナ語から覚える英単語【か〜な行】

生活

 
ビジネスでのカタカナ語が多くなってきている今、取引先から何か言われたけど意味がわからない…となっては困りますよね。

実は、ビジネスシーンで使われているカタカナ語の多くが、英単語から由来しています。

そこでビジネスシーンでよく聞く、理解しておきたいカタカナ語とその英単語を3回に渡って紹介しています。

2回目は、か行〜さ行の言葉。

ビジネスシーンで出てくるカタカナ語に対応できるだけでなく、英単語も併せて覚えることで語彙を増やし、本来の英語やカタカナ語の理解を深めませんか?

*1回目:社会人なら知っているカタカナ語から覚える英単語【あ行】

 

よく聞くカタカナ語【か行〜な行】

 
ここでは、英単語からきているビジネスで使われる用語を紹介します。
 

グランドデザイン

grand design(名詞): 長期的で大規模な計画設計、壮大な構想 など
* grand(形容詞): 雄大な、壮大な、豪華な、気高い など
* design(動詞・名詞): デザイン(する)、図案(を作成する)、設計(する)、計画(する)、〜するつもりである など

 
ビジネス用でも同じ意味で使われており、大規模な長期間にわたるような壮大な計画を意味します。

使用例:
  • CEOのグランドデザインは、宇宙ビジネスに参入することです。
  • この街を変えるための、前代未聞のグランドデザインだ。

 
ビジネスシーンでは会社の展望やプロジェクトを意味することが多いです。

IT企業、教育機関でも使われ「明確な全体設計図(コンセプト)」や「学校経営理念、教育目標」という意味で用いられます。

英語のgrand designを使うときは「a」「the」「my」「their」などをつけて使います。
 

コンセンサス

consensus(名詞): (意見の)総意、 一致、合意

 
ビジネス用語でも「全員の意見の一致」や「複数人の合意をとる」など同じ意味で使用されることが多いです。

もう一つ、誰かに対して「事前に了承を得る」という意味でも使用し、この場合「根回しする」意味合いになります。

使用例:
  • 執行委員全員のコンセンサスを取っておく必要がある。
  • 部長のコンセンサスを取っておこう。
  • 今回の提案の議決は、コンセンサス方式で行います。

 
コンセンサス方式は、多数決とは違い「全会一致」で決定するということになります。
 

コンプライアンス

compliance(名詞):(命令・要求・規則などに)応じること、応諾(承諾)、従うこと、適合性、準拠

 
ビジネス用語では、企業の規則やガイドライン社会的規範、モラルを守ることを意味。

法律や規則などを守るだけでなく、社会的倫理、道徳も守りつつ企業経営をすることです。

使用例:
  • その発言はコンプライアンス的に良くない。
  • もう一度コンプライアンス教育が必要だ。
  • コンプライアンス体制がしっかりとした企業だ。

 
社員一人でも不祥事を起こしてしまった場合、会社としての信用やイメージが悪くなってしまい、多大な損失を与えてしまいかねません。

会社の規則や社会的な道徳を見直すため、コンプライアンス体制をしっかりと整え、社内で共有(教育)していくことが大切です。
 

サマリー サマる

summary(名詞・形容詞): 要約、要旨、概要、手短な、略式の

 
ビジネス用語でも同じく「要約」として使うこともあれば、まとめた表や数値などの「合計」「総計」を意味することもあります。

使用例:
  • 後ほど今日のミーティングのサマリーをお送りします。
  • さっきの部長の話のサマリーを教えて!
  • この前のデータのサマリーを作ってください。

 
「昨日のデータをサマっておいて」などと言うように、サマリーを略して「サマる」と使う人もいます。サマリー(summary)からきていることを覚えておきましょう。

また英語では概要(簡潔な要約)を「(a) brief summary」(ブリーフサマリーが発音に近い言い方)と言うことが多くあります。
 

スキーム

scheme(名詞・動詞):(体系的な)計画(をする・立てる)、構想(を練る)、政策、組織、陰謀、悪巧み など

 
英語では「巧妙な策略」「陰謀」といった意味合いが強い言葉ですが、ビジネス用語では「計画」「構想」「枠組み」といった意味となります。

使用例:
  • 仕入れと商品管理を立て直すためのスキームが必要だ。
  • スキーム図を作成して説明してください。
  • 私が考えた新しい事業スキームはこれです。

 
スキームは、ただの計画(プラン)というよりかは「体系的な計画」「目標達成のための具体的な枠組み」とした意味で、目の前にある課題を解決したりするための戦略となります。

スキーム図」とは、事業の枠組みをわかりやすく図解すること。
事業計画や事業の仕組みを「事業スキーム」とも呼びます。
 

ステークホルダー

stakeholder(名詞):出資者、 利害関係者
* stake(名詞・動詞): 賞金、賭け金、利害関係、出資金、賭ける、杭、支柱 など 
* holder(名詞): 所有者、持ち主

 
ビジネス用語では、経営者、株主、従業員、取引先、顧客、取引先金融機関など企業の利害関係に関わる全ての人のこと

使用例:
  • 株主総会でステークホルダーに向けた説明が必要だ。
  • 社内でステークホルダーの意見をまとめる。
  • 会社移転により、ステークホルダーの理解と協力が必要だ。

 
ステークホルダーの意味は幅広く、企業や場面によって使われる範囲が異なる場合があります。

株主総会でのステークホルダーは株主や投資家企業内会議などでは取引先や顧客移転などの場合は地域住民や行政などを意味します。

似た言葉で株保有している株主を「ストックホルダー(stockholder)」決議権を持つ大株主を「シェアホルダー(shareholder)」と言います。
 

ダイバーシティ

diversity(名詞): 多様性、さまざまな種類、種々

 
ビジネス用語では、多様な人材を活用することとして使われます。

年齢や性別、人種だけでなく、障害者や宗教、学歴、経歴、ライフスタイル、価値観など多種多様な人材がそれぞれの違いを受け入れ尊重し合う考え方や指針のこと。

使用例:
  • 企業を世界的に発展させるには、まずダイバーシティを実現しなければならない。
  • ダイバーシティマネジメントを目指して、人員を募集している

 
「ダイバーシティ経営」とも呼ばれるダイバーシティマネジメントは、多様性を受け入れ活かすことで、それぞれが能力を発揮し、企業の発展や強化につなげる経営方法のことを言います。

diversityの発音は、イギリスとアメリカで多少異なります。
共に「バ」がアクセントで「ダイーシティ」はイギリス英語の発音に近く、「ディーシティー」がアメリカ英語の発音に近い言い方となります。
 

デフォルト デフォ

default(名詞・動詞):(債務などの)不履行、怠慢、怠る、(法廷、裁判への)欠席、(試合など)棄権する、欠場(する)、規定値、初期設定

 
ビジネス用語以外でも使用する頻度の高いデフォルトは、4つの違う意味があります。

  1. 債務不履行
  2. (コンピューターにおいての)初期設定、標準仕様
  3. (日常生活においての)標準、定番
  4. 試合の棄権、欠場

 

使用例:
  1. デフォルトした国、デフォルトを宣言する。
  2. このアプリはデフォルト設定されている。
  3. 6時に起きて10時に寝る生活をデフォにしたい。
  4. 残りの試合全てをデフォルトした。

 
「デフォルトのフォーマットを使う」「このパーツはデフォルトの付属品だ」「ここではA〜Gの内Cがデフォルトだ」など、日常の会話でも頻繁に使われる言葉です。

デフォルトのことを「デフォ」と略す言い方もあります。
 

ナレッジ

knowledge(名詞): 知る・知っていること、知識、知恵、認識、学識 など

 
ビジネス用語では「有益な、価値のある情報」という意味で用いられます。

使用例:
  • このプロジェクトにはナレッジがある人が必要です。
  • ナレッジマネジメントによって、誰でもすぐに対応ができるようになった。

 
ナレッジマネジメント」とは、知識や情報を会社全体で共有して活かし、会社を発展させる経営手法のことを言います。

knowledgeは「ナ」と「ノ」の間の音にアクセントをおき、どちらかというと「レッジ」が近い発音です。
 

ニューノーマル

(a / the) new nomal(名詞):new(新しい)nomal(通常)= 今まで馴染みでなかったことが、当たり前になること、新常態

 
カタカナ語でも同じ意味で使用されます。

何か劇的な変化が起こった後の、常識が大きく変わった典型的な状態がおき換わった状態に使われる言葉。

使用例:
  • ニューノーマル時代の働き方
  • ニューノーマルとして取り入れられた対策

 
世界金融危機やリーマンショックのときなどに使われていました。

現代では新型コロナ拡大により、在宅ワーク、マスク着用、ソーシャルディスタンスなどがニューノーマルにあたります。
 

ノーティス

notice(名詞・動詞): 通知(する)、告知(する)、掲示、警告、注意、忠告、気がつく

 
ビジネス用語では「通知」や「お知らせ」といった意味合いで使用されます。

使用例:
  • 解雇通達は、1ヶ月前ノーティスが常識だ。
  • ショートノーティスで恐れ入りますが、今日の午後までにご提出ください。

 
ショートノーティス」とは締め切り直前の「急なお知らせ」のことを意味します。
知らない人には意味が伝わりにくい言葉なので、日本語を使う方が親切でしょう。
 

カタカナ語の乱用に注意!


 
会話やメールなどで頻繁に出てくるカタカナ語は、意味を知っている人にとっては言いやすい使いやすいというメリットがあります。

しかし使い過ぎると意味が伝わっていなかったりちょっとうざい人と思われてしまうデメリットも。

帰国子女あるあるで、会話中カタカナ語(英単語)がたくさん出てきてうざい、何言ってるかわからない、と思われてしまうのと似ています。

また、カタカナ語は必ずしも英語とは限らない、発音が違う、意味合いが異なる、という場合が多くあり、英語を使う人にとってはとても違和感を感じてしまいます。

英語と日本語を使うような外資系などの人たちであれば、短く端的に伝えられ、かつカタカナ語を使っても意味が通じる環境なので問題ありませんが、そうでない場合は別です。

日本には、英単語を日本語に訳す語彙が多くあります。
相手に伝わらないかもしれないカタカナ語の乱用に注意したいですね。
 

カタカナ語と英語の違いも知ろう – その2 –

 
カタカナ語と英語の違いとして意味合いが異なる他に、発音の違いがあります。

例:
  • ダイバーシティのように、イギリスとアメリカで発音が多少異なる
  • ナレッジでは、アクセントをおかずに平坦に発音してしまいがちですが、英語の発音にすると「ノレッジ」が近い発音となり「ノ」にアクセントがくる
  • ディテール*1やヒエラルキー*2など、カタカナ語とは全く違う発音になる

*1:詳細を意味するディテール(detail)は「ディ」にアクセントで「ディーテイル」が近い発音
*2:階層性を意味するヒエラルキー(hierarchy)は「ハ」にアクセントで「ハィアーキー」や「ハィゥラーキー」が近い発音

 
英語が母国語の人にカタカナ語のまま伝えてしまうと、発音の違いから通じないことが多くあります。

カタカナ語は英語から由来した言葉が多いですが、カタカナ語と英語の違いを知り、しっかりと使い分けられるといいですね。
 



 
 
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