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2021/08/19更新

お盆とお彼岸はどう違うの?お墓参りの意味と由来を知る

生活

8月も後半に差し掛かりましたが、まだまだ暑い日が続きます。
新型コロナウイルスの影響もあり、実家へ帰省できなかった人も少なくはないかと思います。
みなさんはお盆休みはどのように過ごされましたでしょうか。

ところで8月15日を中心にある「お盆」と春と秋にある「お彼岸」、みなさんは違いをご存知でしょうか。
お盆もお彼岸もお墓参りをする時期、という印象があるかと思いますが、どちらも先祖霊を供養し敬う行事であるものの、それぞれ少しずつ目的と由来が異なります。

今回は、混同しやすい「お盆」と「お彼岸」それぞれの意味合いの違いをご説明します。
 

お盆とお彼岸の違い

お盆

お盆とは、正式には「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言い、先祖霊を迎え入れる行事です。
以前は旧暦の7月15日を中心として行われていましたが、現在では新暦の8月15日を中心として行われることが多くなっています。
この時期には、先祖霊や亡くなった方が家に帰ってくると言われており、祖先の魂を家に迎え入れることが目的です。

一般的に13日の夕方に迎え火を焚いて故人の霊を迎え、16日の夕方に送り火を焚いて故人の霊を見送ります。(※地域によって異なります)

先祖霊が自宅を見失わないように盆提灯を飾ったり、霊魂が乗るための乗り物として、キュウリとナスを、それぞれ馬と牛に見立てた精霊馬を飾ったりするのが特徴です。
地域によっては、川に灯籠を流したりする土地もあります。

起源は、ペルシャで行われていた祖霊のお祭り「ウルヴァン祭」だと言われています。
元々は釈迦の弟子である目連が餓鬼道に落ちた母を供養で救ったことに基づく行事であり、先祖霊が受けている苦しみを救うため供養を行います。
日本ではそれに加えて、祖霊信仰(祖先の霊を敬う)が融合した形で広まっていきました。

祖霊信仰が強い日本において、お盆の期間は実家に帰り先祖霊を敬いたいと思う家庭は非常に多いです。
墓前で読経を上げたり、初盆(亡くなって初めて迎える盆)の場合は自宅に僧侶を招き仏前で読経を上げていただくこともあります。
 

お彼岸

お彼岸は、先祖霊のいる世界である彼岸(ひがん)と、私たちが生きている世界である此岸(しがん)が近づくとされる春分の日、秋分の日を中日とした7日間に行われる行事です。
お盆の起源とは異なり、お彼岸は日本独自の行事であり、平安時代には朝廷で彼岸会が行われていました。

こちらは家に先祖霊が帰ってくるというわけではなく、彼岸と此岸がもっとも通じやすくなる日に、先祖霊を供養することを目的としています。
一般的には中日の前後にお墓参りをし、家の仏壇にはおはぎやぼたもちなどの御供物と供えます。

お彼岸に備えるもち米を小豆で包んだ和菓子は、春と秋で呼び方が異なります。
「ぼたもち」は牡丹餅と書き、牡丹の花が咲く春のお彼岸の和菓子、「おはぎ」は御萩と書き、萩の花が咲く秋のお彼岸の和菓子の呼び方です。
また、これらは材料は同じですが、作り方が多少異なります。
ぼたもちは収穫から時間が経ち、固くなった小豆を使うのでこしあんを、おはぎは収穫してすぐの柔らかい小豆を使うのでつぶあんを使用します。

 

感謝の心を大切に

新型コロナウイルスの影響もあり、供養のために実家などへ行けない人が多い現状ですが、年に数回、ご先祖様を敬い感謝する心を忘れずにいましょう、

また「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があるように、お彼岸は季節の変わり目とも考えられています。
体調を崩しがちの季節でもあるので、体調管理には気をつけましょう。

 

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