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2019/10/11更新

長時間労働がなくならない建設業界における「働き方改革」とは?

仕事

厚生労働省のHPに10月1日、令和元年版の「過労死等防止対策白書」が公開されました。
「令和元年版白書」では建設業界とメディア業界、2つの業種が新たに追加され、調査分析結果が記載されています。

長年人手不足や長時間労働など、様々な問題を抱えている建設業界の現状や、「働き方改革」について今一度確認してみましょう。
 

長時間労働は当たり前?建設業界の現状

令和版白書の労働・社会面のアンケート調査では、技能労働者の業務に関するストレスや悩みで多いのは「職場の人間関係(36.1%)」、「賃金水準の低さ(32.6%)」が多くなっています。


令和元年版過労死等防止対策白書(平成30年度年次報告)〔 概 要 〕を元に作成

一方現場監督では、「休日・休暇の少なさ(36.2%)」、「時間外労働の長さ(34.0%)」が上位を占める結果となりました。

特に現場監督は他業界に比べ長時間労働・仕事量の変化が多いのが現状です。
そのため、精神障害(自殺事案)の発症に関与したと考えられる主なストレス要因もこれらが上位を占めています。
 

建設業界における「働き方改革」とは?

長時間労働や休日の少なさが問題となる建設業ですが、「働き方改革」として様々な取り組みがなされており、それらが適用される時期も迫っています。
 

週休2日の実現

建設業が他業界と比べ労働時間が長い理由の一つとして、他業界では当たり前とされる週休2日制が定着していないことが挙げられます。

その対策として一般社団法人日本建設業連合会(日建連)では、2017年に「週休二日実現行動計画」を策定し、2021年度末までに週休2日の実現を目指しています。

具体的には、2018年度は毎月第2土曜日、2019年度は毎月第2・第4土曜日を一斉閉所日とし、2021年度末を目標に建設現場の週休2日(全土日閉所)が進められています。
 

生産性の向上

週休2日の推進には、発注者からの理解・協力だけでなく建設現場の生産性を高める必要があります。
日建連では、2016年に生産性向上推進要綱を策定し、2025年度までに10%の生産性向上を目指しています。

その取り組みの一例として、作業の機械化・ロボット化が進められたり、施工手順の見える化・情報共有により、生産性の向上を図っています。

>現場の全プロセスの生産性アップ!建築にドローンが有効なワケ
 

36協定の適用

労働基準法では、法定労働時間は1日8時間1週間40時間と定められています。

企業が労働者にこの時間を超過する残業や休日労働をさせる際、「36協定届」を労働基準監督署届ける必要があります。

大企業は2019年4月に施行、中小企業への適用は1年猶予され2020年4月となり、建設業界への適用は、そこからさらに4年猶予される2024年4月からとなります。

 

建設業界にも「働き方改革」を

週休2日や36協定など、政府、日建連のバックアップのもと、建設業界の「働き方改革」は進められています。
しかしながら、現場監督や職人への負担ばかりが増え、本当の意味での働き方改革はまだまだと言うのも事実です。
だからこそ、一人一人が取り組みについて理解し、働き方について考えていく必要があるのではないでしょうか。

 
参考:令和元年版過労死等防止対策白書(平成30年度年次報告)〔 概 要 〕
一般社団法人日本建設業連合会週休二日パンフレット
 

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BUILD編集部

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