2022/11/13更新
発注前に知っておきたい!分離発注のメリットとデメリット
仕事
建設会社に発注する際の発注方法は、一括発注のほかに「分離発注」というものがあります。
分離発注と一括発注の違いを知れば、建設業界についてより詳しくなり、理想の工事を実現できるでしょう。
建設業界において、下請けへの発注が分離発注になるケースは非常に多いです。
発注の方法について勉強している人や、これから建設会社への発注を検討している人は、ぜひご覧ください!
目次
分離発注について知ろう
分離発注の基本と、メリットやデメリットを解説していきます。
分離発注とは
分離発注とは、設計や現場管理、施工を別々の会社に発注することです。
建設時はさまざまな種類の工事が必要となり、一般的な工事だけでもその種類は下記のように多岐に渡ります。
- 木工事
- 家具工事
- 板金工事
- 塗装工事
- 電気設備工事
- 給排水設備工事
- 空調設備工事
これだけの経験と知識を備えている建設会社は多くありません。
そこで、1社に任せるのではなく、複数の建設会社に依頼することがあるのです。分離発注は、このように複数の建設会社に依頼することを指します。
また、建設会社が下請業者に対して発注するとき以外にも、住宅を建てるときに顧客自身が分離発注をして建設会社に依頼することもあります。
分離発注のメリット
分離発注のメリットは、専門的な技能を持つ業者に依頼できることです。
例えば塗装業者と一口に言っても、得意分野や実力は業者によって大きく違います。
元請業者によっては、工事内容に応じて職人を使い分けることも珍しくありません。
また、価格も業者によって異なるため、分離発注することでより希望に合う設計士や施工業者を見つけることができるのです。
「クオリティにこだわりたい」「コストをできるだけ抑えたい」などの要望があるときは、分離発注を検討してみてください。
分離発注のデメリット
分離発注のデメリットは、一括発注に比べ、管理が大変であることです。
分離発注を行うと多くの設計士や施工業者が工事に関わることになり、コミュニケーションコストが増えます。
関係者が多くなることで工事管理が難しくなるため、現場管理やPM(プロジェクトマネジメント)の仕事は複雑になります。各設計士や施工業者をコントロールできないと、工事が工程通りに進まなくなります。
完工が遅れることは、工事全体の大きなデメリットになるでしょう。
また、施主自身が分離発注する場合、各業者と工事請負契約をそれぞれ結ぶ必要があり、契約が複数発生します。
これにより、工事責任が曖昧になる可能性があり、施主としても心配ごとが増える可能性があります。
分離発注と一括発注の違いは?
分離発注と対をなすもう一つの発注方法が、一括発注です。
一括発注は、建設会社への発注方法としては最も一般的で、元請と呼ばれる建設会社1社にすべてまとめて発注する手法です。
施主は1社としかコミュニケーションを取らないため、発注における負担が軽く済みます。
また、元請としても、自社で工事計画や現場の管理ができるため、依頼を受けやすいと言えるでしょう。
また契約面を見ても、分離発注にはないメリットがあります。
一括発注の場合は、工事請負契約を結ぶのは元請の業者のみです。
設計や工事の責任は元請のみに発生するため、トラブルや変更があれば施主からの相談がしやすいでしょう。
分離発注には、一括発注にはない魅力がある!
以上、分離発注について解説してきました。
分離発注には、別々の業者に発注することによる様々なメリット・デメリットがあります。
また分離発注とは違い、一括発注にも別の良さがあります。
設計と施工を別々に発注するか、1社にまとめて発注するか、どちらが良いかは工事内容によっても変わってきます。
それぞれのメリット・デメリットを把握した上で、適切な発注方法を選んでください。
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