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2020/03/25更新

屋上緑化の目的は?今さら聞けない屋上緑化のこと

仕事

環境問題が叫ばれ始めてしばらくですが、その対策のひとつとして屋上緑化を取り入れた建物が多く見られるようになりました。

東京都では、一部の新築や増築の案件で一定基準以上の緑化が義務付けられるなど、都市のなかに緑を取り戻そうという取り組みもなされています。

今さら聞けない屋上緑化の目的について押さえておきましょう。

 

屋上緑化とは

屋上緑化とは、建築物の屋上や屋根に植物を植えて緑を増やすことです。環境問題への対策や快適な都市環境づくりの一環として、取り組まれています。

東京都の条例では、一定規模の敷地での新築・増築などの建物に対して、敷地内や建物上の緑化が義務付けられています。

屋上を緑化する屋上緑化に対して、壁に植物を植える壁面緑化も建物上の緑化になります。

 

屋上緑化の目的

屋上緑化の目的は、環境問題や快適な都市環境作りだけではありません。
 

ヒートアイランド現象の緩和

ヒートアイランド現象とは、都心部の気温が郊外に比べて高くなる現象のことです。
草地や森林、水面などに比べて、アスファルトやコンクリートに覆われた地面が多い都心部は、気温が上昇しやすくなります。

熱を溜め込みやすいアスファルトに比べ、保水力のある緑地は、水を蒸発させることで熱を下げることができます。

建築物の屋上や壁などを利用して、緑地を増やすことで、ヒートアイランド現象の緩和につながります。
 

省エネルギー効果

屋上緑化を行うことで、建物への太陽熱が遮られ、建物内の室温を下げることができます。
より身近なもので言うと、つる性の植物を窓辺に植えるグリーンカーテンなどが、植物の断熱効果として想像しやすいかもしれません。
また、冬には保温効果を発揮し、室温の低下を防ぎます。

そのほかにも、万が一火災が起きた場合に、火が燃え広がるのを防ぐ防火効果も期待できます。
 

建物の保護効果

屋上・壁面緑化には建物を保護し、劣化を防ぐ効果もあります。

建物を緑が覆うことで、雨や紫外線による建物の劣化を防ぐだけでなく、壁面の温度差による膨張や収縮による劣化も防ぎます。
 

雨水流出の緩和

アスファルトやコンクリートで覆われた土地の多い都心部では、豪雨などで急激に増えた雨水を吸水、浸透させることができないため、都市型水害が起こります。

今後、都心部の緑化に一層力を入れることで都市全体の保水力増加につながり、雨水流出を緩和することができます。
 

二酸化炭素削減効果

植物が光合成によって、二酸化炭素を吸って酸素に変えるのは有名ですが、それだけでなく大気汚染の原因となる物質を吸収する働きもあります。

緑化を進めることで、二酸化炭素の削減、空気の浄化を期待することができます。
 

景観の向上効果

屋上緑化の目的は、環境問題への対策だけでなく、景観の向上や新たな空間の創出にもあります。

なかなか私たちが生活する上で活用されにくい屋上に、緑のある庭園を作ることで、人々の憩いの場となり新たな利用価値を生み出します。

屋上緑化には建築と造園、2つの専門知識が必要となるため、建築緑化コーディネーターの資格も存在します。

 

知っておきたい屋上緑化のこと

屋上緑化は、省エネ効果やヒートアイランド効果など、環境問題への対策だけでなく、私たちの生活を豊かにする場所にもなります。

建築と緑の可能性について考え、快適で新しい都市環境を創り出すことができるのが、建設業界で働く私たちではないでしょうか。

 
 

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BUILD編集部

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