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2022/11/10更新

あなたの現場は大丈夫?液状化現象の危険性を知っておこう

仕事

 

現場での作業中に、自然災害が起こることもあり得ます。地震大国日本において、地震はその最たるものです。

地震によって激しく揺られると、地盤がまるで液体のようになる「液状化現象」というものが起こり、建物が沈下する恐れがあります。

東日本大震災の際にも、埋没配管が浮き上がっているショッキングな画像がニュースで流れていたりもしました。

今回は、液状化現象というのはなぜ起こるのか、その危険性とメカニズムを詳しく解説します。

 

液状化とは

 

 

液状化現象とは、地震が発生した際に地盤が液体状になる現象のことを言います。

液状化は、主に同じ成分や同じ大きさの砂からなる土が、地下水で満たされている場合に発生しやすいといわれています。

砂でできた地盤は、普段は砂の粒子が結びついて支えあっています。

しかし、激しい揺れが起きると砂の粒子がバラバラになり、砂の粒子は地下水に沈んでしまいます。地面の裂け目から泥水が噴出したり水が溢れ出たりなどの現象が起こるのです。

このような状態となると、水よりも比重が重い建物が沈んだり、傾いたりします。

結果、家の不同沈下や倒壊が起こります。

木造建築はコンクリート造の建物に比べて家が軽く、基礎工事が浅いため、傾斜や沈下などの被害を受ける可能性が高くなります。

これまで液状化による死亡被害や負傷した事例などの数は多くありません。

しかし、1995年に起こった兵庫県南部地震により神戸市中央区ポートアイランドにおいて地盤沈下現象が起こり、普段生活する地域で起こった地盤沈下に恐怖を覚えた人も少なくありませんでした。

 

どのような土地が液状化しやすいのか

では、どのような土地が液状化しやすいと言われているのでしょうか。

一度液状化した土地は、再度地震が起こったときに、また液状化する可能性が高いと言われています。

国土交通省では、過去に液状化が起こった被災履歴図や、掘削機等を用いて地盤の強度や地質を調査するボーリング調査を行ったボーリングデータ、液状化しやすさをマップにした液状化マップなどが公開されています。

国土交通省 地形区分に基づく液状化の発生傾向図等
国土交通省 ハザードマップポータルサイト

液状化させないためには、事前対策が一番重要です。

地盤改良工事を行う際には液状化マップを確認するなど、施工管理技士の仕事が大きな役割を果たします。

 

防災意識を持とう

液状化現象が起これば、命に関わる被害も想定されます。

被害を最小限に抑えるためにも、マップを確認したり、現場に防災グッズを常備するなど、日々の防災意識を高めておきましょう。


 
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