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2020/07/08更新

高度な技術で伝統建築を守る「宮大工」と「大工」の違いとは

仕事

宮大工という職業を聞いたことがありますか?
建設業界で働いていれば知っているものの、関わりのない人であれば名前は聞いたことがあっても大工との違いはよくわからないという人もいるでしょう。

今回は、宮大工の仕事内容や大工との違いについてご紹介します。

 

宮大工とは

宮大工と大工の違い

宮大工と大工、どちらも建物を造り上げていく仕事という点では変わりありません。

しかし、2つは専門とする分野に違いがあります。
大工は人々が生活するための木造住宅を造る一方で、宮大工は神社仏閣などの伝統建築を手がけます。

宮大工は伝統的で高度な技術が求められることから、大工に比べて修行期間が長くなります。
一般に大工は3年間の修行で、一通りの作業を経験することができると言われますが、宮大工の場合は一人前と呼ばれるまでに最低でも10年の修行が必要とされています。
 

宮大工の技術

一人前になるまでに10年以上もの修行期間が必要な理由は、専門的な技術を必要とするためです。

例えば「木組み」と呼ばれる技法は、木にミリ単位の切り込みを入れていくことで、釘や金物をほとんど使わず木を組み上げていく技術です。

木を組んでいくときに使われるのが「継手」と「仕口」という手法です。

継手は木材の長さが足りない時などに、木に複雑なパズルのような加工を施し、一本の木材のように繋ぎ合わせます。
ひとえに継手と言っても、連結部が蛇の鎌首のように見える「腰掛鎌継ぎ」、2つの木材を上下に合わせて繋ぐ「台持ち継ぎ」などその種類は多岐に渡ります。

仕口は2つ以上の木材を、T字形やある角度に接合するときに使われる手法です。
同じ方向に組み合わせ一本の木材のように繋ぐ継手とは異なり、T字形のような角度のある組み方で桁と梁との取り合いなどで使用されます。

このように木の流れや性質を読み取る力や、繊細な木材の加工技術など、気の遠くなるような高い技術が求められます。

 

宮大工になるには

宮大工になるには、ここまで例に挙げたような専門的な知識が必要になります。
神社仏閣の修繕・建築を手がける工務店に弟子入りし、技術を学んでいきましょう。

技術を習得することはもちろんですが、日本の伝統建築への興味や技術を高め続けられる意識の強さも必要になります。

 

日本の伝統を守る宮大工

高い技術を守り続ける宮大工の仕事ですが、宮大工の高齢化が進み職人の数、工務店の数も減少しています。
しかし、日本の伝統文化を守る仕事が今後なくなるということはないでしょう。

これを機に、他に代わりの効かない「伝統の技術」について、知見を広めてみてください。

 
 

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BUILD編集部

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