2023/10/28更新
現役電気工事士が解説する電気工事士の仕事内容や必要資格
仕事
2021年12月27日公開 2023年10月30日更新
現代の世の中では「電気」を使わない生活は考えられません。
住宅の照明・冷暖房、冷蔵庫など… 最近では電気自動車の開発が盛んに行われているほど、電気は生活に欠かせないものとなっています。
今回は、そんな生活を支える職業の一つ「電気工事士」について、具体的な仕事内容や必要な資格を現役電気工事士が徹底解説致します。
目次
電気工事士の仕事内容
電気工事といってもどんな作業をするのか、イメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。
様々な作業がありますが、実際に電気工事士を目指す人にとってはとても重要なので、詳しく解説していきます。
今回はわかりやすく、住宅ができるまでの作業フローに沿って順番に解説します。
- 設計図の作成
- お客様との打ち合わせ
- 設計図から施工図の作成
- 配線・配管作業(重要!)
- 照明・コンセントの取り付け(重要!)
- 試運転調整
- 引き渡し
① 設計図の作成
まずはどんな建物を建てるのにも欠かせないのが「図面」です。
最初にお客様から指定された内容で、どこに何を取り付けるのかなどをわかりやすくする為に作成します。
最初に出す図面を「設計図」といいます。
② お客様との打ち合わせ
設計図を元に、照明の種類やコンセントの位置などを最終決定します。
打ち合わせする前に工事を始めてしまうと、後々取り返しのつかない状況になってしまうことがあります…。
必ず施工前にお客様と念入りに打ち合わせをしてから、工事を始めます。
③ 設計図から施工図の作成
「施工図」というのはお客様に見せるものではなく、工事をする為に必要になる図面です。
設計図と施工図の違いは図面上に明記されている情報量です。
- 配線の長さ・種類
- コンセントの種類、取り付け高さ
- 照明の取り付け位置、寸法
- 照明とスイッチの連動性(イロハニで区分することが多い)
図面は一般的にCADというソフトを用いて書かれています。
最初の内は操作に慣れるまで大変ですが、慣れてしまえば簡単です。
④ 配線・配管作業
いよいよ作業に取り掛かる段階です。
ここからが気になる人が多いと思うので、さらに詳しく解説していきます。
電気を使用する製品には、電線の接続が必ず必要となります。
照明やコンセントにも電線の接続が必要になるので、指定されている場所まで電線を延ばしていきます。
この行為を「配線」と言います。
また、電線は傷付けてはいけないので、保護するために管の中に電線を通すことがあります。
その為の管を、あらかじめ取り付けることを「配管」といいます。
配管にも種類があり「金属管」「合成樹脂可とう電線管」などがあります。
配線・配管を行うときは、まだ壁と天井ができあがっていない状態です。
照明やコンセントを取り付けることができないので、配線が終わったら、建築業者で壁を張るまで作業は止まります。
なお余談になりますが、電線には種類によって許容電流という概念があります。
許容電流以上の電流が電線に流れると、電線が熱を持ち、火災の原因になります。
許容電流は電線が太くなればなるほど大きくなります。太くなるということは電線自体が重くなるので配線が大変になります。
住宅で使用される電線は「VVFケーブル 1.6mm」「VVFケーブル 2.0mm」の、ほぼこの二種類です。
電気工事士が一番使用することの多い電線なので、覚えておきましょう。
⑤ 照明・コンセントの取り付け
壁・天井ができあがったら、照明・コンセントの取り付けになります。
事前に配線した電線を壁・天井から引き出して、照明・コンセントに接続します。
配線は壁の中に隠れるので見栄えは気にしなくていいですが、照明・コンセントは違います。
電気工事士が一番、気を使わなくてはならない取り付け作業です。
自分の家の照明やコンセントが曲がってたり、汚れていたら嫌な気持ちになりますよね。
お客様を不快な気持ちにさせない為にも、丁寧に取り付けていきます。
⑥ 試運転調整
全ての工事が完了したら、実際に照明が点灯するか、コンセントは使用できるかなどのチェックを行います。
チェックに漏れがなければ工事完了です。
⑦ 引き渡し
工事が完了したら、お客様に建物の引き渡しを行います。
このときに最終的な図面や、簡単な取扱説明書を作成して渡します。
以上が、住宅が出来上がるまでに電気工事士が行う作業の流れになります。
やることが多く感じてしまう方もいるかもしれませんが、建築業のような技術職は経験が全てです。
作業していく内に慣れていき、誰でも効率よく作業できるようになれます。
電気工事士になるには
電気工事士に必要な資格
電気工事士になるには、国家資格である、第一種電気工事士または、第二種電気工事士の資格を取る必要があります。
「第一種電気工事士」以下「第一種」
「第二種電気工事士」以下「第二種」
「第二種」は試験合格で資格取得できます。
「第一種」は「第二種」取得後、実務経験3年以上で取得できます。
※ 2021年4月より、実務経験5年から3年に要件緩和されています。
受験資格はあるの?
「第一種」「第二種」共に受験資格はありません。
誰でも受験することが可能です。
試験内容は筆記試験と実技試験があります。両方合格することで免状が交付されます。
なお第一種は、試験に合格しても実務経験が3年以上ないと、免状が交付されません。
第一種と第二種は両方必要?
結論から述べると、両方取得するべきです。筆者は両方取得しています。
理由は、第一種と第二種では扱える電力量が異なったり、一般住宅だけでなくビルや工場などの工事に従事できます。
幅広く活躍するには、第一種まで取得するのがいいでしょう。
また、第一種取得のために実務経験を積むには「第二種」を取得して、電気工事を行っている必要があります。
ほかにも実務経験として認められる資格はありますが「第二種」を取得して、経験を積みながらその間に「第一種」に合格するというのが一般的な流れです。
電気工事士になるための一番の近道は、まずは「第二種」取得を目指すことです。
電気工事士を目指そう
筆者が電気工事士になってよかったと思えることは、建物が更地の状態から完成するまでを見ることができるので、建物の構造を理解できます。
構造を理解することで、DIYにも活用することができます。
自分の家の好きな位置にコンセントを取り付けられるようになったり、友人宅の照明を取り替えて感謝されたこともあります。
自分にしかできないことが増えて、自分というブランドを高めることができました。
電気工事士は年々減少傾向にありますが、なくなる職業ではありません。
企業は常に人材を求めています。
決して取得が難しい資格ではないので、この記事を見て興味を持ってもらえたなら、資格試験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
▽電気工事士資格の勉強方法について▽
▽電気工事の内容ややり方について▽
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