2022/11/17更新
現場所長とは違う?現場代理人とは誰のことを指すか
仕事
あなたの現場の監督は何人いますか?
小規模な現場なら1~5人程度、大規模な現場であれば、多いときには10人、20人といるのではないでしょうか。
どのような規模の現場でも、現場所長という、その現場を取り仕切っている現場監督がいます。
そして、その現場所長は、現場代理人とも呼ばれています。
現場所長と現場代理人は、ほとんどの場合は同じ人物を指しますが、稀に異なる現場があります。
その現場の代表者と思える肩書きが、なぜ2種類あるのでしょうか。現場代理人について、その仕事や役割を見ていきましょう。
目次
現場監督、現場所長、現場代理人、それぞれの違いとは?
まず、現場監督は、現場で施工管理をしている職員全員のことを指します。
朝礼時に前に出ている人たちです。
わからないことや困ったことがあれば、基本的にこの人たちに声をかければいいとされてます。
現場監督の中の責任者が現場所長です。
ところが、建設業法上定められている責任者の呼び方は現場代理人なのです。
役所や施主に提出する書類に記載する際の肩書きは、所長ではなく現場代理人という名称になるわけです。
以上の理由から、冒頭でも述べた通りほとんどの現場では「現場所長=現場代理人」です。
現場代理人について
誰が現場代理人になるか
公共工事や一定の条件を満たした民間工事では、必ず現場代理人を設置しなければなりません。
そのほか、現場代理人については以下のように決められています。
- 元請け企業の社員から選出されなければならない
- 現場に常駐しなければならない
資格は特に必要なく、元請け企業が社員に対して現場代理人だと任命すれば、その人は現場代理人となります。
現場代理人の仕事
現場代理人の仕事は、現場の規模によって様々です。
- 工事予算の管理
- 協力会社への発注や指示
- 協力会社との打ち合わせ
- 施主や設計担当の打ち合わせ
- 近隣への配慮
など
- 安全対策
- 工程管理
- 図面の作成、確認
- 出来上がったものの確認
など
小さな現場で職員が少ない場合、そのほか監督としての業務も行うので多忙になります。
現場代理人は、施主の代理で、現場を作る人物であるため、非常に多くのことが求められるのです。
現場所長と現場代理人が異なる場合とは
ところで、建設現場では、主任技術者、または監理技術者を配置しなければなりません。
主任技術者と監理技術者のどちらを配置するかは、受注金額や建築一式工事かそうでないかによって異なりますが、通常、主任技術者・監理技術者が現場所長になることが多いです。
主任技術者や監理技術者には資格や経験年数が必要で、現場代理人のように誰でもなれるわけではありません。
主任技術者の場合は、建築や土木などの学科卒であれば実務経験を所定の年数積んでいること、または二級施工管理技士の資格が必要です。
また、監理技術者の場合は、一級建築施工管理技士などの施工管理技士資格の一級を保持していなければなりません。
主任技術者・監理技術者(多くの場合の現場所長)は、現場代理人との兼任が法律で認められています。
上記を同じ人が兼任するのであれば、基本的には現場代理人と現場所長は同じ人となります。
しかし、元請会社や現場の事情によって、別の人をそれぞれ配置することがあり、これが「現場所長と現場代理人が異なる」状況なのです。
以下のようなパターンがあるので、現場入場時や知っている人に聞くといいでしょう。
- 主任技術者や監理技術者を現場責任者として現場所長とする場合
- 現場代理人を現場所長とする場合
異なる場合は最初に確認を
先述の通りほとんどの場合、現場所長には現場代理人と主任技術者・監理技術者を兼任できる人物が任されるので、あまり気にする必要はありません。
さらに言えば、現場で作業する職人にとってはあまり関係がないことも多く、あくまで法律に則った届け出や書類上で必要なものであるため、深く考える必要はありません。
現場代理人は現場で一番の責任者である、と考えておけば大方間違いはありません。
現場代理人と現場所長が異なる場合のみ、最初にしっかりと確認し、万一のときにスムーズにやり取りができるようにしておきましょう。
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