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2020/05/12更新

2026年に完成予定?サグラダ・ファミリアの工期が大幅に短縮された理由とは

仕事

アントニ・ガウディの代表作であるサグラダ・ファミリアは、未完成ながら世界一有名な建築物といっても過言ではありません。

今回は、2026年に完成予定のサグラダ・ファミリアの基本や大幅な工期短縮の理由を紹介します!

 

サグラダ・ファミリアとは

サグラダ・ファミリアは、スペインのバルセロナにある教会です。
建築家アントニ・ガウディの代表作であり、世界遺産にも登録されています。

しかし、1882年の着工当時は、カトリック団体のサン・ホセ教会が設立を計画し、建築家フランシスコ・ビャールが設計を引き受けていました。
しかし翌年にビャールは辞任し、その後を引き継いだのがガウディだったのです。

建設費用は全てサグラダ・ファミリアの観光で得た収入と信者からの献金によって進められており、資金不足や内戦の影響で何度も工事は中断され、2020年の現在まで未完成のままとなっています。

 

サグラダ・ファミリアは違法建築だった?

数年前に世間を騒がせたのが、なんとサグラダ・ファミリアの工事が着工された1882年から137年もの間、建設許可を得ずに進められていたことです。

違法建築であったことが発覚したのは2016年のことだったので、当時のニュースを覚えている人もいるのではないでしょうか?

ガウディは1885年に当時の自治体に建築許可を申請していたものの、無許可のままになっていたことが2016年に発覚したのです。

違法であったことが発覚したのち、教会側は市に対して反発をしましたが、今後10年かけて3600万ユーロ(約47億円)の解決金を支払うことで、サグラダ・ファミリアの建築は合法化しました。

 

完成予定は2026年!

すでに着工から138年が経過しているサグラダ・ファミリアですが、当初完成には300年かかるであろうと予想されていました。
この気が遠くなりそうな長い工期の理由は、前述した通り資金不足や内戦による工事の中断に加え、工事を手探りで進めていたことにあります。

もともとサグラダ・ファミリアには明確な設計図はなく、あるのはガウディが制作した模型とスケッチ、部下たちによって作られた図面しかありませんでした。
しかし、その図面も内戦によって焼失してしまい、模型とスケッチから推測しながら工事が進められていたのです。

ところが、2013年になって300年かかると言われていた工期が大幅に短縮されました。
ガウディ没後100年となる2026年に完成予定であることが発表されたのです。

これは、3DプリンターやCNC(コンピューター数値制御)の石材加工機といったIT技術の進化によるものでした。
これまで手作業で莫大な時間をかけて行っていた工程を、コンピューターを活用することで、約150年もの工期短縮を実現することができたのです。
 

アントニ・ガウディ作品群

ガウディはサグラダ・ファミリアだけでなく、他にも多くの建築を手がけており、サグラダ・ファミリアを含む7つの作品は「アントニ・ガウディ作品群」と呼ばれています。
 

カサ・ミラ


 
波のような曲線が特徴であるカサ・ミラは、現在も住んでいる人がいるマンションですが、一般公開されている場所も多くあります。
 

グエル邸


 
ガウディの親友でもあり、パトロンでもあったグエル氏の邸宅です。
レンガの柱とアーチ状の天井は洞窟のような空間が見どころです。
 

カサ・バトリョ


 
個性あふれる外観から「骨の家」「あくびの家」とも呼ばれるカサ・バトリョ。
外観だけではなく、海の中にいるようなゆらゆらとした曲線が特徴の内装も印象的です。
 

グエル公園


 
グエル公園はガウディとグエル氏が作り上げた分譲住宅でしたが、その奇抜なデザインから買い手がつかず、市に寄付された公園です。
芸術作品として鑑賞できるだけでなく、バルセロナの街を一望できるスポットとして人気の観光地となりました。
 

カサ・ビセンス


 
ビセンス氏の別荘として建設されたのが、カサ・ビセンスです。
イスラムの建築様式に影響を受けており、ここまで紹介した建築とは違い直線的な印象を受ける建築物です。
 

コロニア・グエル教会


 
グエル氏の繊維工場で働く人のために作られたのがコロニア・グエル教会です。
サグラダ・ファミリアの建設に専念するため、未完成となってしまいましたが、コロニア・グエル教会を作る際に利用された工程の「逆さ吊り構造模型」はサグラダ・ファミリアの建設にも役立てられました。

※新型コロナウイルスの影響で、現在海外への渡航は難しくなっています。
各種報道機関の発表や外務省のホームページをご確認の上、不要不急の外出は避けてください。(2020年5月現在)

 

芸術的な建築を楽しもう

近年大きく進化し続けるIT技術は、建設現場の働き方も少しずつ変え、サグラダ・ファミリアの建築にも大きな影響を与えることとなりました。

完成まであと200年ほどはかかると思われていたサグラダ・ファミリアですが、私たちが生きている間に完成した姿を見れる日が来るかもしれませんね。
 
 

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BUILD編集部

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