2023/11/08更新
ダイエット効果は?いまさら聞けないグルテンフリーの基本と落とし穴
健康
2020年1月13日公開 2023年11月9日更新
「グルテンフリー」という言葉が話題になってからグルテンフリー商品が増え、スーパーなどで見かけるようになりました。
そんな食習慣の形として定着してきたグルテンフリーですが、ダイエットに取り入れている人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、いまさら聞けないグルテンフリーの効果について、また思わぬ落とし穴について解説します。
目次
グルテンとは
グルテンフリーの「グルテン」とは、小麦、ライ麦などから作られるたんぱく質の一種であるグルテニンとグリアジンが、水を吸収してつながったもののことを指します。
小麦粉に水を加えてこねることで、グルテニンとグリアジンをこね合わせ、グルテンを作ります。
パンやパスタなどのもちもちとした食感は、グルテンによるものです。
そんな身近な存在のグルテンですが、摂取しすぎると病の原因に転じる場合もあります。
グルテンによる病”セリアック病”とは
セリアック病とは、グルテンに対して異常な過剰反応が生じることで、自分自身の小腸粘膜を誤って攻撃してしまう自己免疫疾患の一つです。
このグルテンへの過剰反応によって小腸が障害を受けると、腹痛や下痢などの症状が現れます。
*参考元:MSDマニュアル家庭版 セリアック病(グルテン腸症)
近年、グルテンを抜いた食品が流行している理由の一つに、グルテンを過度に摂取するとセリアック病や食物アレルギーを引き起こす可能性があるというのがあります。
グルテンフリー食品とは、そういった食物アレルギーを持つ人に向けた食品なのです。
ダイエット効果はあるのか?
結論を言うと、グルテンフリーにしたからといって、直接のダイエット効果があるとは証明されていません。
ただ、小麦が使われている食品、例えばパンやパスタ、ピザ、クッキーなどは、一緒に砂糖や油がたくさん含まれていることが多くあります。
グルテンフリーにすることで、必然的に砂糖や油などの摂取が控えられることから、ダイエット食にも向いているといわれる所以です。
また、うどん、パスタといった麺類など、柔らかくて食べやすいことから、普段よりも多く食べすぎてしまうことがあります。
グルテンフリーにすることで、よく噛んで食べ過ぎを減らすことができるということからも、ダイエット中の食生活に取り入れることがあるのです。
グルテンフリーのメリット・デメリット
グルテンフリーとは、グルテンを摂取しない食事、大雑把に区分すれば小麦粉を使っていない食品を食べる食生活のことを指します。
メリット
グリアジンの過剰摂取を行うと、腸内トラブルが起こりやすいということから、グルテンフリーを行うと便秘・下痢の解消が期待できるといわれています。
また、腸内環境を改善することで腸にたまった老廃物をきちんと排出し、体全体の体調がよくなり、肌荒れが解消したり疲れが取れるという効果もあります。
そして血糖値を急激に上昇させる成分を控えるため、生活習慣病を予防し、太りにくい体を作りやすくなります。
ほかにも、小麦粉を使ったパンやパスタなどの食品は、砂糖や油などが多く含まれます。
グルテンフリーにすることで、意識せずとも糖質などを抑えた食習慣へと変わっていきます。
デメリット
グルテンフリーを過剰に行うと、デメリットも発生します。
小麦を使った食品には、ビタミンB群やミネラル、食物繊維など、生活するうえで欠かせない栄養素も含まれています。
グルテンフリーにこだわりすぎると必要な栄養が不足してしまい、健康どころか体調を崩す可能性もあります。
また、すべての人に消化器の不調やアレルギー反応が起こるわけではありません。
グルテンフリーを行っても、同様の効果が見られない場合があります。
あくまでグルテンフリーという食習慣は、食物アレルギーを持つ人向けの食習慣なのです。
食習慣を見直すきっかけに
グルテンフリーにこだわりすぎると、また別の疾患を引き起こしてしまう可能性もあるので、概念にとらわれずに自身の食生活を見直すきっかけにしてみてはどうでしょうか。
何事も偏ることなく、バランスよく生活していけるといいですね。
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