2020/01/10更新
今話題のグルテンフリーって何?いまさら聞けない基本と落とし穴
健康

最近、「グルテンフリー」という言葉を見ることが増えてきました。
新しい健康促進方法として、大きなスーパーではグルテンフリーの食品などが並んでいるコーナーもできるほど今注目されています。
そんな食習慣の形として新たに定着しつつあるグルテンフリーですが、「実は効果などはよくわかってない…」なんて人もいるんじゃないでしょうか。
そこで今回は、いまさら聞けないグルテンフリーの効果について、また思わぬ落とし穴について解説します。
グルテンとは
グルテンフリーの「グルテン」とは、小麦、ライ麦などから作られるタンパク質の一種であるグルテニンとグリアジンが、水を吸収してつながったもののことを指します。
小麦粉に水を加えてこねることで、グルテニンとグリアジンをこね合わせ、グルテンを作ります。
パンやパスタなどのもちもちとした食感は、グルテンによるものです。
そんな身近な存在のグルテンですが、摂取しすぎると病の原因に転じる場合もあります。
グルテンによる病”セリアック病”とは
セリアック病とは、グルテンに対して異常な過剰反応が生じることで、自分自身の小腸粘膜を誤って攻撃してしまう自己免疫疾患の一つです。
このグルテンへの過剰反応によって小腸が障害を受けると、腹痛や下痢などの症状が現れます。
参考:MSDマニュアル家庭版
近年、グルテンを抜いた食品が流行している理由のひとつに、グルテンは過度に摂取するとセリアック病や食物アレルギーを引き起こす可能性があるというのがあります。
2020年現在において、小麦は食物アレルギーの観点から食品表示義務がありますが、グルテンにはその義務が課せられていません。
グルテンフリー食品とは、そういった食物アレルギーを持つ人に向けた食品なのです。
グルテンフリーのメリット・デメリット
グルテンフリーとは、グルテンを摂取しない食事、大雑把に区分すれば小麦粉を使っていない食品を食べる食生活のことを指します。
メリット
グリアジンの過剰摂取を行うと、腸内トラブルが起こりやすいということから、グルテンフリーを行うと便秘・下痢の解消が期待できると言われています。
また、腸内環境を改善することで腸にたまった老廃物をきちんと排出し、体全体の体調がよくなり、肌荒れが解消したり疲れが取れるという効果もあります。
そして血糖値を急激に上昇させる成分を控えるため、生活習慣病を予防し、太りにくい体を作りやすくなります。
他にも、小麦粉を使ったパンやパスタなどの食品は、砂糖や油などが多く含まれます。
グルテンフリーにすることで、意識せずとも糖質などを抑えた食習慣へと変わっていきます。
デメリット
そんなグルテンフリーですが、過剰に行うとデメリットも発生します。
小麦を使った食品には、ビタミンB群やミネラル、食物繊維など、生活するうえで欠かせない栄養素も含まれています。
グルテンフリーにこだわりすぎると必要な栄養が不足してしまい、健康どころか体調を崩す可能性もあります。
また、すべての人に消化器の不調やアレルギー反応が起こるわけではありません。
グルテンフリーを行っても、同様の効果が見られない場合もあります。
あくまでグルテンフリーという食習慣は、食物アレルギーを持つ人向けの食習慣です。
食習慣を見直すきっかけに
グルテンフリーにこだわりすぎると、また別の疾患を引き起こしてしまう可能性もあるので、概念にとらわれずに自身の食生活を見直すきっかけにしてみてはどうでしょうか。
何事も偏ることなく、バランスよく生活していけるといいですね。
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