2023/08/21更新
扇風機で節電になる?猛暑でもかしこく部屋を涼しくする方法
健康
ここ数年、毎年のように猛暑が続く夏。
寝苦しい夜も多く、寝不足な日もあるのではないでしょうか。
しかし、物価や資源高騰により、エアコンをつけたまま寝ることで心配になる電気代…。
電気代を浮かせたい、でも暑いのを我慢すると危険…
そんなとき、扇風機とエアコンを併用するなど、すぐにでもできるエアコンの節約術を紹介します。
目次
電気代がかかる日常家電
節約術の前に、家庭内で使用している家電の中で、もっとも電気代がかかっている家電が何か知っていますか?
日常的に使用するテレビの平均消費電力量101kWhに、1世帯平均保有数2.2台(内閣府消費動向調査より)を掛けると年間電気代は5,555円となります。
そのほか冷蔵庫の平均年間電気量を算出すると480kWhとなるので、1世帯あたりの平均保有台数1.19台(内閣府消費動向調査より)を掛けると年間電気代は14,280円となります。
ではエアコンの電気代はどの程度のものなのでしょうか。
エアコンの平均年間消費電力量800kWhに1世帯平均保有台数3.0台(内閣府消費動向調査より)を掛けると、年間の電気代が60,000円にも上ります。
出典:enepi -エネピ-
常時使わないと仮定しても、エアコンの消費電力は非常に大きいものです。
また、エアコンは立ち上がり時が一番電力を消費します。
こまめにエアコンをつけたり消したりするよりも、長時間の外出以外はつけっぱなしにしておくほうがいい場合もあります。
日中の外出時間が35分以下の場合は、エアコンをつけっぱなしにしておくほうが電気代の節約になります。
出典:ダイキン
その点、扇風機の消費電力は0.035kWh程度であり、24時間稼働しても22.68円前後となっています。
また、近年ではAC(交流)モーターではなく、DC(直流)モーターを採用している扇風機もあり、こちらはさらに消費電力が少なくすみます。
エアコンの簡単節約術!
扇風機やサーキュレーターとの併用
エアコンの電気代がかさむ理由のひとつとして、室温感知センサーがエアコン本体にある場合が多いことも原因の一つです。
外気との温度差がある部屋内でエアコンを使用すると「温度ムラ」ができやすくなってしまいます。
温度ムラとは、部屋の中の一部分の空気は冷えていても、別の部分は暑いままの状態のことを指します。
一般に、冷たい空気は下へ溜まりやすくなるため、エアコンをつけていても「部屋の上の方は暑く、下の方は冷たい」という状態になりやすくなっています。
温度ムラが室内でおこると、「設定温度になっていない」とエアコンが誤った認識をしてしまい、必要以上に部屋を冷やしてしまう場合があります。
結果として、電気代が余計にかかってしまう可能性があるというわけです。
そこで、部屋の温度ムラができないよう扇風機やサーキュレーターを使い、室内の空気の循環を促します。
扇風機またはサーキュレーターとエアコンの併用は、このエアコンの誤認識を緩和することができるため、電気代の節約につながります。
方法として、エアコンの送風を水平、扇風機またはサーキュレーターをエアコンに向かい合うように置き、天井に向けます。
すると室内で気流が生まれることで、空気が循環し、エアコンが正常に設定温度を認識しやすくなるのです。
ここで気になるのは、扇風機とサーキュレーターの違いです。
使用するのは扇風機でもサーキュレーターでも、かかる電気代はほとんど変わらないと言われています。
違いとしては、扇風機は広い範囲に優しい風を送り、人が涼むために使われるのに対し、サーキュレーターは直線的な強い風を送り、部屋の空気の循環を促す働きをします。
部屋の空気を循環させる目的であればサーキュレーターですが、人間は身体に風が当たると体感温度が下がる性質があるため、涼しさも一緒に得たいということであれば扇風機が適していると言えます。
出典:環境省
また、場所や使用する時間によって、扇風機とサーキュレーターを使い分けるのもいいでしょう。
例えば、日中のリビングなど広い場所であれば、サーキュレーターの強い風で室内の空気を循環させて全体を涼しくする、夜寝ている間は静かで優しい風の扇風機を使うなどです。
冷房から出ている冷たい風に対して背を向けるように扇風機を置くことで、冷房の冷たい空気を送ってくれるので、より涼しく感じることができます。
ただし、風に当たりすぎると風圧によるストレスで、身体がだるくなる場合もあります。
なるべく体に直接当てないよう、扇風機の首を天井にむけるなど、気を使うことが大切です。
温度と風量設定
エアコンの温度と風量の設定でも、電気代が変わってきます。
冷房時、適温と言われる省エネ推奨室温は28℃と言われており、設定温度を1℃下げるだけで、約13%も電力の消費率が上がります。
出典:エネチェンジ
28℃ではちょっと暑いと感じるようであれば、扇風機やサーキュレーターで室内の空気を循環させましょう。
エアコンはスイッチをつけると、室温が設定温度になるように一気に電力を使います。
そして自動運転にすることで、室温が設定温度になったら、その後は設定温度を保つように運転します。
つまり、スイッチをつけて部屋が涼しくなったら消し、暑くなってきたらまたつけるなどと繰り返してしまうと、余計に電力を消費してしまいます。
また暑いからといって、風量を「強」設定しなくても、自動運転にすることで風量を自動調整してくれるので「微風」や「弱」「強」などと設定するよりも電気代がかかりません。
短時間の外出であればつけっぱなしで、風量は自動にしておくのが電気代の節約につながります。
フィルター掃除
余計な電気代を掛けないためには、フィルターの掃除は欠かせません。
フィルターが詰まっていると、その分余計に電力を消費してしまいます。
月に1回はフィルターの掃除をすることで、電気代の節約に繋がります。
室外機
意外と盲点なのが室外機。
室外機の吹き出し口付近に物を置いたり、カバーなどで覆ってしまうと、放出された熱い空気を再び吸い込んでしまい、空気の冷却効率が下がってしまうと、余計に電気代がかかってしまいます。
室外機の吹き出し口近くに壁などがある場合は、室外機に風向きガイドを取り付けるといいでしょう。
また、室外機に日が当たってしまうと高温になってしまい、熱を放出させる力が弱まることでも、電力を消費してしまいます。
室外機を日陰に置いたり、直射日光が当たってしまう場合は室外機から1m以上離れた場所に日陰が作れるような簾やよしず、植木などを置くと電気代を抑えるのに効果的です。
遮熱カーテン
室内の空気を循環させるのも大切ですが、涼しい風を外に逃してしまったり、外からの暑い熱を室内に入れないことも大切です。
窓から入ってくる熱を遮熱カーテンで防ぐことで、部屋を効率的に涼しくするため、電気代の節約になります。
また遮熱カーテンは室内の保温効果のあるカーテンも多いため、冬は暖房の効率が良くなります。
節電して、かしこく夏を乗り切る!
エアコンの温度を1℃下げるというのは、前述の通り電気代がかさんでしまいがちです。
しかし消費電力が低い扇風機やサーキュレーターとエアコンを併用したり、フィルター掃除や室外機の対策などをすることで、電気代を抑えることができます。
毎日のことだからこそ、積み重ねの節電により、家計への効果がみられます。
効率よく部屋を冷やして、かしこく厳しい夏や残暑を乗り切りましょう!
▽暖房器具の節約方法はこちら▽
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