BUILD

職人のためのライフスタイルメディア

2024/08/22更新

【筋力アップ】サプリは何を選ぶ?疲労感の軽減も!?BCAAとは

健康

2020年10月24日公開  2024年8月27日更新
 

筋トレの効果を上げるためには、トレーニングだけでなく、体に必要な栄養バランスがとれていることが重要です。

しかし筋力肥大や筋力アップをするには、食事だけでは必要な栄養素を補うのは難しいため、サプリメントをうまく活用しましょう。

筋肉に必要な栄養素といえば、まずはプロテインですが、その他にも筋肉をつけるサプリメントとして、BCAAやEAAなどたくさんの種類のサプリメントがあります。

そこで、筋トレ民の間で注目度の高いBCAAやEAA、HMB、クレアチン、グルタミンについてを5回に分けて、それぞれ紹介していきます。
 

▽前回は必須アミノ酸であるEAAについてを解説しました。▽


 

今回は必須アミノ酸の中にある、BCAAについての解説です。

筋トレ民には既に有名なBCAAですが、どのような効果があるのか、いつ、どれくらいの量を摂取すると効果的なのでしょうか。
 

BCAAとは

 
BCAAとは、骨格の一部が枝分かれしている分子構造をもった分岐鎖(ぶんきさ)アミノ酸のことで「Branched Chain Amino Acid」の頭文字をとって呼ばれています。

人の体に必要な栄養素のうちで、生命維持に欠かせない三大栄養素、たんぱく質、脂質、炭水化物のうち、たんぱく質をつくっているのがアミノ酸です。

アミノ酸は必須アミノ酸非必須アミノ酸に分類され、体内では合成されなく、食物から摂取しなければならないものが必須アミノ酸です。

必須アミノ酸は9種類あり、その中のバリンロイシンイソロイシンが分岐鎖アミノ酸=BCAAに分類されます。

バリン、ロイシン、イソロイシンのそれぞれのバランスが保たれることで効果が発揮されるので、どれか一つを過剰に摂取したり、不足してしまうと、別の部分で障害が出てしまう恐れがあります。
 
BCAAが含まれる主な食品

本マグロ、あじ、牛肉、鶏肉、牛乳、卵、チーズ など

 

プロテイン・EAAとの違い

プロテイン

 
プロテインとBCAAとの違いは、たんぱく質アミノ酸かの違いです。

プロテイン(protein)は日本語でたんぱく質となり、筋肉や臓器、ホルモン、血液、爪、髪、肌などの原料となります。

たんぱく質はアミノ酸が結合した物質で、アミノ酸の種類や数、結合の仕方によって性質が決まり、人に必要なたんぱく質は約10万種類といわれています。
 

▽プロテインに関してはこちら▽


 

EAA

 
たんぱく質をつくるアミノ酸は20種類あり、体内で合成できない必須アミノ酸は9種類、非必須アミノ酸は11種類となります。

EAAは必須アミノ酸9種類全てが入っているのに対して、BCAAは必須アミノ酸の中の分岐鎖アミノ酸の3種類のみとなります。
 

アミノ酸は多くの食品に含まれているため、不足することはありませんが、バランスが大切です。

必須アミノ酸のバランスが良いと、良質なたんぱく質となるので、食事があまり摂れなかった日などにEAAでバランスを補うようにし、トレーニングの質を上げ、筋肉合成をさらに高めたい場合にはBCAAで補充する活用方がおすすめです。
 

▽EAAについてはこちら▽


 

BCAAのそれぞれの働き

バリン

 
バリンはたんぱく質の合成やたんぱく質量の調整をする働きがあることから、筋肉の修復やスタミナ・筋肉量の維持に効果が期待できます。

また食欲不振の改善や、肌のハリを保つ体の成長促進などの働きもあります。

通常の食事で不足することはあまりありませんが、ロイシン、イソロイシンが不足するとバリンの働きが弱くなるといわれています。
 

ロイシン

 
筋肉は「超回復」といって、トレーニングや運動をすることで筋線維が壊れ、休養をすることで以前の筋肉線維よりも強く、大きくなって修復されます。

ロイシンは筋肉をつくるのに、筋たんぱく質の合成を促す重要な役割をもっています。

また、ストレスなどが原因で筋肉を合成する働きを妨げてしまうのを抑制する働きがあります。

筋肉づくり筋肉痛軽減筋肉疲労抑制に効果が期待されています。
 

イソロイシン

 
体を動かすにはエネルギー源として糖質が必要となります。
筋肉は糖の一種であるグリコーゲンを貯蔵し、それをエネルギーに変えて動かしています。
 

イソロイシンは筋肉への糖の取り込みを増加させる働きがあるといわれています。

筋肉を大きくし、グリコーゲンの貯蔵を多くすることでパワー持続が期待でき、より長い時間の運動を続けることができます。

筋肉の疲労回復や強化の他、神経機能の補助血管拡張などの働きもします。
 

BCAAの効果

筋肉の分解抑制

 
通常、運動をすると筋たんぱく質が分解されてしまい、筋肉が細くなり筋力の低下につながってしまいます。

BCAAを摂取することで筋たんぱく質の分解を抑制するといわれています。
 

疲労感の軽減

 
BCAAは運動中の疲労感を軽減するとされています。

BCAAが脳内のセロトニンの生成を抑制し、疲労感の軽減に寄与すると考えられています。
 

また運動をすることで、筋肉が貯蔵しているグリコーゲンをエネルギーとして分解する際に、疲労物質とも呼ばれる乳酸が生成され運動を阻害する働きをします。

そのまま運動を続けると、乳酸が溜まって筋肉内のグリコーゲンが減り、筋肉の収縮運動が難しくなってしまいます。

BCAAを摂ることで、この乳酸をエネルギーに変えるクエン酸回路をサポートし、乳酸が溜まるのを抑えてくれるため、持続的にエネルギーを使うことができたり、質のいい運動ができる効果が期待できます。
 

スタミナ・パフォーマンスの向上

 
たんぱく質を合成して筋肉をつくる働きがあるため、筋肉を大きくしてグリコーゲンを多く貯蓄し、エネルギーとして使われるのでスタミナがアップします。

また疲労回復や疲労感・筋肉痛抑制作用もあるため、パフォーマンスが上がり、質の高い筋力トレーニングを続けるのに効果的です。

トレーニングの最後のもう一粘りに効いたり、持久系の運動にも効果があるといわれています。
 

摂取するタイミングと量


 
BCAAを効果的に活用するには、摂取するタイミングと摂取量が大切になってきます。

大塚製薬では、摂取30分後に血中のBCAA濃度がピークを示し、2000mg以上摂取していると、摂取2時間後でも摂取前より高い濃度を維持していたという研究結果がでています。

これにより、BCAAを効率よく作用させるには、トレーニング開始30分前から運動中に2000mg以上摂取することが重要と推察しています。
 
摂取するタイミング:

トレーニング開始30分前、トレーニング中、トレーニング後30分以内

 
1回のBCAA目安摂取量:

2000mg〜8000mg

 

サプリメントによってBCAAの配合されている量や目安摂取量は異なります。サプリメントに記載されている容量を守りましょう。

多く取り過ぎてしまうと、下痢になってしまう場合があります。
 

筋肉に必要なもの

 
筋肉をつけるためには、トレーニングの他にバランスの取れた食事、休息も大切です。

食事から摂取する栄養素は特に大切で、栄養バランスを保つためにはPFCバランスを意識した食事が必要となります。
 

▽PFCバランスについてはこちら▽


 

効率よく筋たんぱく質を合成してくれる栄養素は、1つだけではありません。

トレーニング、休息、バランスの取れた食事に加え、補助食品として強化したい栄養素が含まれたサプリメントをうまく活用することで、健康的で理想の体を目指しましょう。
 

参考元:
*日本理科学薬品株式会社 必須アミノ酸
*大塚製薬 BCAAは運動パフォーマンスを向上させる?
*glico 運動中の分岐鎖アミノ酸(BCAA)とクエン酸摂取による疲労軽減効果

 




 
 
Pocket   はてブ   保存

この記事を書いた人

BUILD編集部

BUILDのSNSをフォローして
最新情報をチェックしよう!

のSNSをフォローして
最新情報をチェックしよう!